12歳になったあなたに送る言葉
お金のはなし
お金は子供のうちは「気にしない」と言われる代わりにあまり管理させてもらえないもの。
日本ではあまりお金について子供が学ぶ機会がないのが実情です。ですが、お金は大人になると必然的に学ばなければならなくなるので、ここで一つお話しておきます。
お金は大きく分けて、どうやって手に入れるかとどうやって使うかに話が分かれれますが、二つの話は密接に関連します。
お金をどうやって手に入れるか。
多くの人は仕事の対価としてお金を得ます。
例えば、音楽で生計を立てているSさんは演奏をしたり、教える対価としてお金をもらいます。私の場合は相談を受けたり、問題を解決する対価としてお金をもらいます。
お金は相手にとって限りあるものですから、それをもらうことには責任が発生するのが通常です。演奏家なら決められた時期に一定のレベル以上の演奏をすることが求められますし、私もお金に見合ったレベルの質と量の仕事をする責任があります。
なお、法律では長いこと規制しているにもかかわらず、昔からなくならないものとして売春があります。これは性行為と引き換えにお金をもらうもので、前に比べると普通の子が「援助交際」「割り切り」と名前を変えて行うようになってきました。
若い女の子はどうしても男性から性の対象としてみられやすく、一見「手っ取り早くお金を稼げる」と思う人もいるかもしれません。
しかし、このような仕事にはいろんな罠が一杯です。そんな女の子からお金を貢いでもらおうとする男たち、クスリをやらせて高い金を巻き上げようとする売人、もっと高く売れるところで売り飛ばそうと目論む人、法で禁じられる世界だからこそ、助けを求めにくいことをいいことにいろんな人が手ぐすね引いて狙っているのです。
そういうリスクと背中合わせのお金を得ようとするのは自分を危険にさらす行為です。
さて、話を本題に戻しますが、仕事の対価とは別にお金を得る方法もあります。それは信用を使う方法です。クレジットカードならあなたも知っていますね。
クレジット会社はその人や家族の収入からどの程度お金を返せるかを考えて、「いくらまで貸せるか」を決めます。そして私たちはその枠の範囲内でお金を借りたり、商品のお金を立て替えてもらったりするのです。
クレジットやローンは手元に現金がなくても買い物ができる点が便利ですし、家など一括では買えないものも買えます。
ですが、当然返さなければなりません。普段の生活以外にも返すためのお金も準備しなくてはなりません。また、借りた時の金額よりも通常は多くのお金を返さなければならない(クレジット会社はこれで儲けてますからね)のも注意しましょう。
返す計画を立てないまま、信用を利用するのは危険な行為です。借金を返せずに困った挙句自殺する人もいるくらいですから。
では、友だちから借りるのはどうかということですが、わたしは勧めません。友だちは本来金銭のやりとりをする関係にありません。だからこそ、金銭が入ることで友情が変容してしまうことがよくあるからです。
さていかに使うかですが、毎月どれにどの金額を使っているかを把握しておきましょう。そしてこまめに貯金しておくともしもの時の出費にも困りません。
ある程度お金が貯まったら投資によってお金を増やす方法も考えられますが、投資は最初に出した金額よりも減る可能性もあるので、その可能性を踏まえましょう。よく事前に調べて、リスクを理解できるものにしましょう。時々「リスクはない、絶対に儲かる」という話を耳にするかもしれませんが、それは騙してお金をあなたから取ろうとしている可能性が高いので十分気をつけて、場合によっては私に相談してください。
お金は正しく使えば生活を豊かにしてくれますが、お金に振り回される人生は辛いです。そういう意味で、自分を管理しましょうね。
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