子どものこと : 歯の守り方
子どもに歯が生えてきたので、子どもの歯の守り方について、本を読んでみた。
『子どものむし歯予防は食生活がすべて〜4人の子どもに歯を磨かせなかった歯医者の話〜』黒沢誠人・幕内秀夫
仕上げ磨きのしかたをちゃんと知りたいな〜と思ってたけど、どうやら子どもについては歯みがきより食生活が大事、のよう。
どう食べるか、が大切
これまで何冊か本を読んで、むし歯のできる流れについて、私の理解はこんな感じ。
食べものが口の中に入る
→むし歯菌が食べものを取り込み酸を出す
→酸によって歯の表面を覆うエナメル質が溶ける(脱灰)
→エナメル質に穴があいて、むし歯菌がその下の象牙質に達する
→むし歯菌が象牙質のコラーゲンをエサに増殖する
そして、
・だ液には、むし歯菌が出した酸を中和する作用があって、少し時間が経つと溶け出したミネラルが歯の表面に戻る再石灰化が起こる
・歯の根元はエナメル質がなく、セメント質で覆われている。セメント質は歯ブラシで強くこすると剥がれやすく象牙質が露出しやすいし、セメント質にもむし歯菌のエサにになるコラーゲンが含まれているので、歯の根元はむし歯になりやすい
・むし歯にならないためには、食事間隔を空けて再石灰化の時間を確保しつつ、歯垢を残さないようにしっかり歯を磨いて定期検診することが大事。
ところが。
子どもは大人と少し口の中の状況がちがうらしい。
具体的には。子どもは、歯肉で覆われている部分が多くて、象牙質の露出が少ない。加齢によって歯肉が後退するから大人は歯根の象牙質が露出するんだけど、子どもは象牙質の露出がない。
というわけで、子どもは、再石灰化のための時間がしっかり確保できていれば、極論 歯みがきをしなくても むし歯はできない。決められた食事時間とおやつの時間にしか食べものを口の中に入れない ことが大切。
あご と 歯並び と だ液 のこと
現代人はあごが小さくなってきていて、あごが小さいと歯がぜんぶ収まりきらず、噛み合わせが悪くなったり、むし歯や歯周病になりやすいのだそうです。
あごの大きさや歯並びは、遺伝的要因が強い説と環境要因が強い説があるけど、著者の4人の子どもたちの場合は、後者。幼少のときに小さくても、成長とともに大きくすることが可能で、そのためには小さいときのむし歯を防ぐことが大切。乳歯がむし歯になると、あごが成長しないのだとか。
だ液の緩衝能が強いと、虫歯菌の出す酸を中和する能力が高いといわれていて、緩衝能は唾液腺の発育とともに向上する。学童期にだ液がたくさん出る環境を整えることが重要で、具体的には2つ。
①よく噛める食事を意識する
②ながら食べをしない
だ液はリラックスしてるときにたくさん出るのだけど、テレビ見ながらとか新聞や本を読みながらだと緊張状態になってだ液分泌が抑えられてしまうから。
私が小さいときも、ごはんのときはテレビ見ないルールだった。みんなでおしゃべりしながら楽しくごはん食べるのがいいなあ。
むし歯を防ぐために、気をつけること
大事なのは、おやつの時間を決めること。
朝ごはん/昼ごはん/おやつ/夜ごはん、それぞれの間をしっかり時間空けることで、再石灰化の時間が確保できてむし歯が防げる。
そしてできれば、おやつは むく・焼く・蒸すだけ が基本。具体的にはサツマイモやジャガイモやトウモロコシ、季節の果物、そしておにぎり。ないときは干し芋やおせんべい。近代食は油や砂糖が過剰でだらだら食べに繋がるから、伝統食がおすすめ。飲みものも、甘いのじゃなくてお水かお茶。
だけど、絶対だめ!ってガチガチにしちゃうと子も親も苦しくなっちゃうから、ハレの日とケの日でメリハリつけて、日曜日やお出掛けしたときには何でもOKルールでゆるゆると続けるのはどう?という提案でした。よい♡
授乳を一日3回食後だけに減らしてから、3〜4時目安におやつをあげてたけど、時間が遅くなると当然夜ごはんの食いつきが悪くなるので、時間はちゃんと意識しよう。
おやつの内容は、もともとやってた内容と同じ感じ。今の時期は蒸したリンゴとカボチャ。大人が食べてもおいしい♡私は別のお菓子食べることもあれば、一緒のもの食べることもある。自分まで健康になりそうでいいわ笑
ちなみに甘いものを食べたときには、そのあとしっかり歯みがきをすることで だらだら食べ を防ぐことができて、それが結果的になるむし歯予防にもなるそうです。
中学生以降はしっかり歯みがきが必要ということなので習慣づけのために歯みがきはするけど、磨き残しにそんな神経質にならなくてもいいのかもしれない。