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Photo by
zetsumetsusengyo
【詩小説】冬色ホワイトシチュー
本格的に寒くなってきましたね
アナタが、ホっとするような
心も体も 暖かくなるような
シチューを作りましょうね
まず小麦粉、バターを丁寧に炒めながらルーを作っていきます
そこにミルクを注ぐと
とろん とろんの
ホワイトソースの出来上がりです
さて具は どうしましょうかね
カブと白菜を入れましょうか
雪化粧した大地のようですね
そこにブロッコリーを入れると…
ほら 見てください
青々と生い茂る葉を広げた
木が現れましたよ
このモコモコっとしたカタチが
可愛らしいですよね♪
それから
清楚(せいそ)な乙女のような
クリスマスローズ
凛と佇(ただず)む母のような梅
元気な少年のようなビオラ
花たちに
華を添えてもらいましょうか
隠し味には…そうですね
アナタの心が、ほっこり するものを
入れたいですよねぇ
あっ これはどうでしょう!!
ひと組の手袋を片手ずつ分け合って、はめる
はめていない手は…
自然と相手の手を求め…
見つめ合いながら手を繋ぐ
そんな淡い恋の思い出を
入れましょうね
ほら、心が あったかくなりませんか?
おやぁ アナタ 頬(ほほ)が赤くなりましたね
心あたりがあるのかな?
あっ失礼しました
冗談が過ぎましたね
さあ、仕上げに雪を ふりかけましょう
ふふっ 心配してますね
雪は溶けてしまいますものね
ほら、これなら どうです?
粉チーズです
パラパラ〜♪っと
まるで雪の大地にキラキラと粉雪が輝いているようですよね
さあ、この時期にしか食べられない
カラダも心も あったかくなる
冬色ホワイトシチューを
お召し上がりください