【声劇台本,短編小説】吉原恋慕
⚠こちらの作品は 男女サシ劇に使用できますが、女性パートと男性パート 別々のパートに分かれています
オムニバス形式です
【曼珠沙華(マンジュシャゲ】女性パート
「愛しい主さんの為なら わっち の命
差し出しましょう!」
そんな手紙を恋文屋(こいぶみや)に書いてもらう依頼をし
机の引き出しから小刀(こがたな)を取り出す
ひだり小指に刃(は)を当て
目を閉じ 息を整え
ぐっと 小刀にチカラを入れた
指なんぞ いくらでも くれてやるっ!
わっち の躰(からだ)も抱きたいだけ抱かしてやるっ!
触れたければ いくらでも触れればいいっ!
わっちの 心は 金では買われないっ!
わっち は 曼珠沙華
偽(いつわ)りの愛に生き
本物(ほんもん)の恋を隠し 生きる者
【杜鵑草(ホトトギス)】男性パート
貴女は 愛を売る
偽物(にせもん)の愛を
わかってます…
わかっては いるんです
でも 今も貴女が 他の男に抱かれているのかと思うと…
怒りと悲しみが同時に襲ってくるのです
そして貴女を あっし だけのものにしたくなるのです!
あっし は 杜鵑草
あっし は…『永遠に貴女のもの』です…
……身も心も…貴女のものです
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?