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企業理念【前編】

バイリンガルITサポートの会社 LITSの代表をしております。
数多くのIT企業がある中、当社は英語とITで社会の課題にこたえる会社を目指しています。

今回は当社の企業理念についてまとめてみました。
現在、LITSは創業19年目を迎え、
【Languages × IT Solutions 社会の課題に英語とITでこたえます】という企業理念で社員一同邁進しています!

 
と言うと、体裁よく聞こえがいいですが、実はしっかりとした企業理念が創業当時からあった訳ではありませんでした。今回はなぜ、当社がこのような企業理念にいきついたのか、過去を振り返りたいながら、企業理念に込めた想いを書いていきたいと思います。



創業からの10年間~企業理念なき時代と、とあるきっかけ~


2006年に起業した当時は、事業内容について漠然と
「アジアとかかわる仕事」がしたいと思い、特にITや英語にこだわった事業をしようとは決めていませんでした。事業計画もなかったですし、企業理念も特にありませんでした。

私が新卒で就職した会社は当時上場企業でIT系アウトソース企業でした。
ここで新規営業をしていた経験と、その人脈から、創業期は食つなぐためにIT系アウトソースの仕事をほそぼそとこなしながら、これからどんな事業をしていくのか模索していた時期でした。

ITや英語にこだわらず、様々な事業にあれこれ手を出して紆余曲折していた時期です。

私自身の社長としての力不足が大きいですが、一方でもっと具体的に「これがしたい!」という何か自分の心を突き動かすものがないと、会社経営という長距離マラソンをやっていくのは非常にしんどく困難だと感じました。


企業理念の大切さに気づいた

起業して5~6年、まだ30代後半のころ、本当に何をやってもうまくいかず、焦りもあったのか、このままではいけないと様々な経営書を読みあさっていました。

松下幸之助さんの本だったと思います、経営には「理念」が何よりも大切とあり、私の中でも初めて、いったい何のために会社をやるのか、またどんな会社をつくっていのか、その根本となる企業理念の大切さに気づきました。

とある出来事

事業の方向性をまだ模索していた2012年、社員もまだ10名程度だったのですが、私の心に残るある出来事がありました。


当時在籍していた、語学が堪能な女性社員はある大手医療機器メーカーの会社に出向し、データマネジメント業務を請け負いました。

そのお仕事は海外の拠点と英語でやり取りをしなければならないのですが、彼女はもちまえの英語力を活かしてその仕事を見事やり遂げてくれました。
これが、当社で「英語とIT」のサービスを提供した初めてのお仕事になります。

彼女が業務に従事していた際、
とある時にお客様から「英語のできる方で助かりました! IT技術者は沢山いるけど、技術面も分かって英語で円滑にコミュニケーションできる方は本当に居ないんです、LITSさんありがとう!」と言われ、この言葉がなぜか、その後何度か検討した数多くの新規事業を考える上でいつも頭に浮かぶようになりました。

当時はリーマンショック後の不景気な時代でもあり、世の中に人が溢れ、派遣切りという言葉が社会現象となっていた時代でした。


お客様から言われた感謝の言葉が率直に嬉しかったのと、何か会社の方向性に光が見えてきた気持ちになったのを今でもはっきりと覚えています。

大手の会社さんでも外国語のコミュニケーションに困っている事があるという事実。さらには、今後さらにIT業界でも外国語のコミュニケーションが必須になってくる。

ニッチな分野ではあるが、自分たちの得意分野が活かせ、
私のイギリス留学の経験も活かせる、海外とつながる事業ができる。


このような感覚をもちました。


創業10年目~企業理念の設定~


その出来事が一つきっかけとなり、少しづつ英語を使う業務案件を増やしていきました。
まだ需要を探り探りといった感じではありましたが、外資系のアパレル会社向けに英語を使ったヘルプデスク、外資系のソフトウェア会社向けに英語のローカライズのお仕事等々徐々に案件が増えていきました。



手ごたえも感じていた10年目にさしかかったころ、初めてしっかりとした企業理念を発表しました。そのころには東京本社の他に、大阪支店、福岡にも従業員を抱え、総勢30名の社員数となっており、多くの社員が全社キックオフのために新宿の貸会議室に集合してくれました。


この当時の企業理念は
「ITで日本と世界をつなぐ」というものです。


当時の発表資料から


日本にはまだまだバイリンガルで専門知識をもった人が非常に少なく、日本のグローバル化を妨げている要因だとも感じていました。

海外留学を経験し、英語を使ったコミュニケーション能力に長ける社員も増えたところでした。
私自身の海外留学の経験からも、英語が話せるだけで満足するのではなく、専門知識をつけることの重要さも実感していましたので、

社員には、英語のコミュニケーション能力だけではなく、ITの専門知識も習得してスキルアップやキャリアアップにつなげて欲しい、との強い想いも込められています。


この理念を発表してからは、LITSは事業の方向性を「英語とIT」に軸足を移していくことになります。

事業転換には紆余曲折がありましたが、一つ言えるのが企業理念を設定してから、「英語とIT」という方向性の大枠に迷いがなくなり、集中できるようになったことです。


当時の発表資料から


こうして、2015年12月、LITSは新たなスタートをきりました。
<後編に続く>


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