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方舟 夕木春央

あらすじ

方舟は山奥の地下建築に閉じ込められたことにより始まる、クローズドサークルミステリーです。
以下講談社文庫の紹介文です。

友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。
いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。
生贄には、その犯人がなるべきだ。――犯人以外の全員が、そう思った。



 方舟から脱出するためには、出入り口の岩をどけなければなりません。
そのために1人が犠牲となり方舟内で巻き上げ機の操作をする必要があります。そうすれば他の人たちは助かります。
ではその1人はどのように決めるのでしょうか?

そのとき方舟の中で殺人が起こります。
そこで犯人以外の全員が、犯人が生贄になるべきだと考え、犯人探しが始まります。

  誰 か 一人 を 生贄 に し なけれ ば、 この『 方舟』 から 脱出 する こと は でき ない。 誰 が 生贄 に なる のか?   それ は もちろん、 殺人 を 犯し た 人物 で ある べき だ。

夕木春央. 方舟 (p.72). 講談社. Kindle 版.


こんな状況下で誰が人を殺したのか?なぜ殺したのか?
そして生存者は無事に地上に戻れるのか?
ハラハラの展開にページをめくる手が止まりませんでした。

感想

クローズドサークルもので1番好きかも…!というくらい後味が良かったです。(私調べ)
とにかく読後感が最高。あまり書きすぎるとネタバレになってしまうので何も書けなくてもどかしいですが。
こんなにも爽快な絶望ってあるんですね。
伏線回収もすばらしいのでその意味でもすっきりします。

最近ミステリー小説にマンネリを感じている方に読んでほしいです。


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