「ジャイアントコーン」 はっち
この間、久しぶりに「ジャイアントコーン」を食べた。車を運転している時に暑くなり、コンビニへ立ち寄ったところ、ジャイアントコーンが私を呼んでいたのだ。大粒のとうもろこしではなく、アイスクリームのことである。
その時はひと仕事を終えたばかりでぐったりしていて、けれどもこれから1時間ほど運転して会社に帰って残った仕事を片付けなければならないという状況だった。疲れと安堵感と気怠さが暑さでねっとりと絡み合い、このまま帰っても絶対に仕事が捗らないのが目に見える。こういう時、甘いジュースを飲んではいけない。そのときはおいしいけれど、飲み終わったときに物足りなさを感じる。かといって、ケーキとかハーゲンダッツとか、あまりにおいしすぎるのもダメだ。満足感がありすぎて、「もう今日はいいや!」と他のことがどうでも良くなってしまう。冷たくて、元気が出て、疲れも薄らいで、さらにもうちょっとがんばろうかなと思わせてくれるもの。それは、ジャイアントコーンしかなかった。
包み紙をぺりぺりとめくる。「小さい頃はうまくめくれなかったなー」とか思いながら。チョコレートとナッツがのった最初の一口目は、アイスクリームというよりチョコレートを食べている気がする。チョコゾーンが過ぎると、コーンのサクサク感とバニラアイス、ほのかなチョコレートが混ざり合うアイスゾーン。そして最後に「チョコだまり」と呼ばれるチョコゾーンが再度やってくる。まるで3つのおやつを食べているような満足感が、私たちをいつまでも惹きつける理由なんだと思う。