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「スニーカー」はっち

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Photo by Wengang Zhai on Unsplash

私が通っていた高校は「生徒の靴はスニーカー」と決まっていたので、3年間でいろいろなスニーカーを履いた。当時はナイキ全盛期で、エアマックスが流行り出したのもこの頃だ。私はごついスニーカーがあまり好きではなくて、コンバースばかり履いていた。たまにプーマとか。だから、スニーカーといえばキャンバス地で、ゴム底がちょっと重くて、ヒールがないから歩きやすいといえば歩きやすいけど、フラットなバレエシューズやローファーと比べても歩き心地は変わらないもの、と思い込んでいた。

ちょっと前、相方と2人でアンダーアーマーのショップへ行った。相方が歩くためのスニーカーを探していて、ナイキやアディダスのスニーカーはどうも足に合わないようだった。Bリーグの試合を見るまでは「アンダーアーマー」という名前も聞いたことがなかったけれど、今は「アンダーアーマー=かっこいい」というイメージがなんとなくできあがっていた。それでも「見た目だけかもしれないし、まぁ一応、見てみようか。歩きにくかったらナシね」と半信半疑で試着していた。

ところが、その履き心地が最高にフィットしているという。なんとなく羨ましくなって私も自分のサイズを探し出し履いてみると、足を包み込んでいるにもかかわらず締め付けすぎず、それでいて軽い。びっくりした。2人とも、それぞれ気に入ったスニーカーを買った。

歩けば歩くほど、そのスニーカーの良さがわかる。登るのが苦だった家のまえの急な坂も、軽々と足が動く。靴だけでこんなに変わるのか、とまたびっくりした。今まで履いていたスニーカーってなんだったんだ、と思った。みんながいいと言っているものが、必ずしも自分にとっていいものというわけではない、という象徴的な出来事だった。


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