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『対価主義におけるアンチリアリズム』

リアルを追求したゲームは数多い。

然しその殆どが視覚的リアルさを
追求したものばかりである。

中には物理的リアルさを
求める物もあるにはある。

だが其すらも現実を投影するには程遠い。
例えば対価交換の法則が其に当たる。

RPGの場合、クエストをこなすと
経験値とお金とアイテムその他が手に入る。

これは現実でも同じである。
仕事として請け負えば対価と経験値は入る。

だが現実では全てにおいて
お金が手に入る物ではない。

所謂、骨折り損のくたびれ儲けも
少なく無い。その場合も経験値は入る。

他にも経験値で得られる効果は大きい。
RPGではパラメータが上昇し強くなる。

だが現実には裏パラメータが存在する。
精神力がそれに当たる。

其等はRPGでは数値される事はない、
何故なら其等は数値化不可領域故に。

最近の子供は対価交換の法則に則り、
所謂タダ働きをしない。

此等は其等RPGにおける弊害とも言える。

だが全てを対価交換で得られる物ではない
特に経験値は対価交換では得られぬ物である

80年代のゲームには経験値が無い物もあり、
数値化されぬ成長を感じさせる物もあった。

だが最近のゲームは経験値がない物は
国内産に限れば皆無に等しい。

我々が子供の頃はコマンド選択ではなく、
キーボード直接文字入力で進める物が
主流を占めていた。

中には日本語入力すらなく英語のみ対応の
ゲームも少なくなく英語辞書片手に奮闘し
進めたものである。

だがそのお陰で小学生にして中学英語は
殆ど覚え英語で苦労した記憶はない。

最近のゲームは我々世代には少しヌルい、
我々の世代の様な苦労してクリアしていく
達成感が足りてない気がしてならない。

たかがゲーム然れどゲームである。

我々の頃はゲームを通じて勉強をし、
ゲームを通じて社会システムを学んだ。

最近のゲームにはその概念が少ない、
其は迚も残念な事と言わねばならない。

昨今の幼児化現象の裏側にはそういう
側面も少なからず存在すると私は思う。

ゲームクリエイター方々にはその辺りも
考慮を願いたいと切に願う物である。

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