【制作レポート】「新型コロナウイルス」を人権の視点から考える児童向けの紙芝居を作成しました
※本記事内にて紹介する紙芝居は日本赤十字社様の許諾を得ています。
こんにちは、HAB&Co.のデザイナーゆきです。
この1年、新型コロナウイルスの流行によって、私たちの生活はこれまでとは大きく変わりました。
そんな中で、今年6月に教育現場で働く知人から「子どもたちに新型コロナウイルスについて人権の視点も含めた指導をしたいのだが、協力してくれないか」というお声かけをいただき、紙芝居の制作をすることになりました。今回は制作した紙芝居と制作の過程をレポートとして残しました。
1. 制作に使用したもの
・ iPad(13インチ) + Apple pencil
・ 使用アプリ:CLIP STUDIO PAINT(EX)
… 漫画やアニメの制作に使用するソフトですが、複数ページの管理ができるため、紙芝居の作成にも向いています。
今回はクレヨンのような優しい風合いを出したかったので、線画に「油クレヨン」というブラシを使用しました。
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1571235
2. 制作の過程
◯ 紙芝居のストーリーを考える
今回は日本赤十字社様の「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」を参考にして制作しました。
http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200326_006124.html
小学生に向けて制作するため、言葉遣いなどもこの段階で見直します。
また、子どもたちが親しみやすいよう、コロナウイルスに不安を覚えている子猫のキャラクターを主人公にし、博士との対話形式のストーリーにしました。
◯ 下書き→ペン入れ→塗り
下書きにストーリーをはめ込んでいき、絵柄も考えます。今回は16ページになりました。下のような工程で制作を進めます。
3. 実際に制作した作品
実際に制作した紙芝居がこちらです。
7月頃に実際に大分市内の小学校にてこちらの紙芝居を使用した指導が行われました。
※以下の紙芝居は制作後、日本赤十字社様の許諾を得ています。
[1] タイトル『新型コロナウイルスの3つのかおを知ろう!』
[2] にゃんたろうくんが何やら慌てた様子で駆け込んできました。
[3] どうやら、にゃんたろうくんはスマホで見た「新型コロナウイルス」について不安を覚えているようです。
[4] ねこはかせがにゃんたろうくんに新型コロナウイルスについて教えてくれました。
[5] 実はコロナウイルスには「3つの怖い顔」があります。
[6] 1つ目の怖い顔は「病気」です。
[7] 「病気」に立ち向かうには、これらの取り組みが大切です。
[8] 特に大切なのは「3つの密」を避けることです。
[9] 2つ目の怖い顔は「不安」です。
[10] 「不安」に立ち向かうには、信頼できる人に相談することが大切です。
[11] 3つ目の怖い顔は「いじめ・偏見・差別をする心」です
[12] 「いじめ・偏見・差別をする心」に立ち向かうためには、これらの心がけが重要です。
[13] 一番大切なことは「私たちがたたかうのはウイルスであって、周りの人たちではない」ということです。
[14] 「自分を大切に、周りの人を大切にすること」を忘れないようにしましょう
[15] 新型コロナウイルスについての不安が和らいだにゃんたろうくんは、マスクをもらって家に帰りました。
[16] おしまい。家に帰ったら手を洗いましょう。
以上が今回作成した内容です。
4. 最後に
今回制作した紙芝居を使用して、実際にいくつかの小学校で指導が行われました。
低学年の児童にとっては少し難しい内容などもありましたが、先生たちが工夫して伝えてくれたおかげで理解できる指導内容になったようです。
この紙芝居によって、子どもたちが感じている不安が少しでも軽減されれば良いなと思います。
私たち大人も、「感謝の気持ち」、「たたかう相手は周りの人ではないこと」を忘れないよう心がけたいですね。
平穏な日常が戻ってくることを願っています。
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