朝香果林は八丈島でいかにして育まれたか本気出して考えてみた
みなさんこんにちは。6月も中旬にさしかかり、少しずつ夏の気配が濃くなってきました。
6月の終わりが近づくと、朝香果林さんの誕生日がやってきますね。
そして間を置かずにスクスタのサービス終了が来てしまいます。
スクスタは虹ヶ咲というコンテンツの始まりの場所であり、大事なプラットフォームだったと思います。それがなくなってしまうのはどうしたって寂しいもの。
とはいえ、アニメ二期11話のエマのセリフではないですが、寂しいことばかり考えていたら「楽しい今」はあっという間に過ぎ去ってしまいます。
……なので、楽しいことをやりたいと思います!!!
ということで、今回はスパボさん(@daisonHDD)主催のハッシュタグ企画「#忘れない僕たちのデイズ」への参加記事になります。
みなさんもスクスタの思い出、残してみませんか。
■スクスタで明かされた「出身地:八丈島」の衝撃
ところで、これを読んでいるあなたにとって、スクスタはどんなアプリだったでしょうか。私にとってのスクスタは、「メインストーリーやキズナエピソードを通してメンバーの色々な面を知れるアプリ」でした。特にキズナエピソードは、メンバーのことを深く知れる非常にありがたいコンテンツ。幼馴染を尾行する歩夢だったり、しおにゃんだったり、落涙必須のせつ菜のMELODYにまつわる話だったり、いろいろ印象的なエピソードはありましたが、個人的に一番大きかったのはなんといっても果林の故郷について。
多分プレイヤーの殆どが聞いたことない料理、知らないレシピ、そしていきなり出てくる方言。朝香果林学会に衝撃が走った瞬間だったに違いありません。そこから導き出される「朝香果林は八丈島出身である」という結論。
そしてなぜか4thライブでグッズとして発売される島寿司ブランケット。
ほんとうになんで?www
とはいえ、それ以降も断片的に描写はされるものの、朝香果林はいかにして幼少期を八丈島で過ごしてきたかという全貌は未解明のまま。本人に訊いたら、「ミステリアスなほうが女の子は美しく見えるじゃない?」とか言ってはぐらかされそう。そもそもあまり公式で頻繁に言及されるようなネタでもないといえば、それはそう。
だが、それは逆に言えば「妄想する余地」が大いにあるということでもあります。
さて、私の知人に近江彼方ちゃんのお母さんに「名前はすみれ、職業は看護師(がん研有明病院勤務)」という存在しないプロフィールを付与した「このえけ」研究の大家・こてつじろうさん(@kotetsu_jiro)という方がおります。こてつさんは「虹ヶ咲学園ワンフレ同好会」という、アニメを1フレームずつ見ていくという非常に高度な生放送企画もやっておられます。そこに先日ゲストとしてお呼ばれした際に、「君たちも"あさかけ"をやってみないか!」という洗脳アツい勧誘を受けました。同じく果林推しで一緒にゲストでお呼ばれしてたわらみんさん(@WaraminLiver123)も交えて、3人で八丈島の地図とか市のサイトや観光サイトとかいろいろ眺めながらあーでもねえこうでもねえといろいろ議論を重ねた結果、それまでおぼろげだった八丈島における朝香果林の生活が、ある程度輪郭をもって見えてきたのです。
したがって本記事では、「朝香果林は八丈島出身」という設定について本気で考えることで、この素晴らしい設定を公のものとしたスクスタへの私なりの感謝を表現することを目的としたいと思います。
■考察①:朝香家は八丈島のどのあたりか
まずは朝香家の地理的考察から。鍵になるのは、スクスタに続いて果林の故郷に関する言及があった『にじよん あにめーしょん』(以下にじよん)第四話「果林と栞子と将来」です。
注目したいのはまずこのシーン。浜辺で遊んでいる幼少期の果林です。
今の果林からは想像もつかないわんぱくガールぶりと、Tシャツに大きくプリントされたパンダが可愛いです。しかし大事なのはそこではなく、ロケーションが砂浜であるということ。小さな子供が日々の遊び場にするのは家の近所と考えれば、自然に朝香家は砂浜=海水浴場に近い場所にあると推察できます。
更にこのシーン。ぺたんと女の子っぽい座り方をしている果林がめちゃくちゃ可愛いです。しかし大事なのはそこではなく、「家にファッション雑誌がある」(それも複数)ということ。つまり、島内でファッション雑誌を入手することが容易な中心集落に位置するという推察が立ちます。
ここで、GoogleMAPで八丈島を見てみましょう。
大きな集落が島の真ん中、八丈島空港を中心に東西に広がっています。おそらく朝香家はこのエリアの海沿いにほど近い箇所に位置すると考えていいでしょう。つまり候補地は図のA・Bどちらかのエリアです。
どちらかは現時点では判別がつかないので、次の考察と合わせてもう少し突っ込んで考えてみたいと思います。
■考察②:朝香果林の出身校はどこか
果林が幼少期を八丈島で過ごしているということは、当然小学校に通っていたはずです。つまり通っていた小学校を特定できれば居住地も特定できるはず。なんか怖いロリコンみたいになってきたな……
こういうときにソースとして頼るべきは当然行政機関のサイトです。というわけで八丈町のホームページを探すと……
あったよ!島の小学校のリストが!!……本当に大丈夫かこの記事???
さて、八丈島には3つの小学校がありますが、そのうち前述の中心エリアに立地しているのは八丈町立三根小学校と八丈町立大賀郷小学校の2校。
丁寧に各小学校のHPにもリンクを貼ってくださっているので、なにか情報がないかこちらもチェックしていくと、大変なものが発見されました。
大賀郷小学校のHPに校歌の歌詞が掲載されているのですが、以下に引用するのでよく見ていただきたいと思います。
「空」「緑」「どこまでも」「うた」「ふるさと」
これらのワードからなにかを思い出しませんか?
そう、エマのソロ曲である『Evergreen』です。
果林にとっては親友であり、切磋琢磨するライバルであり、ときには母や姉のように支えてくれる存在であるエマ。彼女の在り方にかつて故郷で歌い親しんだ校歌のイメージが重なったことが、歌鈴とエマの強固な関係性の礎になった……という考察は、十分に成り立つのではないでしょうか。
つまり八丈島はエマかり(?)
そうすることで、果林が通っていた小学校は大賀郷小学校であるという説が浮上します。また、田舎では基本的に中学校の学区は小学校から持ち上がりになるため、果林は大賀郷中学校に通っていたことになります。
したがって、朝香家の立地はこの2校の近くということになるため、先程示したエリアAのどこかであるという説が成立しそうです。
上に示したのはエリアA付近の拡大図です。ここからさらに、にじよん4話で出てきた砂浜は、地図中に示される旧八重根海水浴場付近であると考えられるのではないでしょうか。
したがって、朝香家の立地は大賀郷中学校と旧八重根海水浴場の間に広がっている集落のどこかである、というところまでは特定できそうです。
このことは、島内で唯一の高校である東京都立八丈高等学校が近くにある、ということも関連してきます。
にじよん4話で語られた「都会的なお姉さんへの憧れ」は、おそらくファッションへの興味から醸成されたものだと思います。
一方で、島内唯一の高校が通っていた小学校や中学校の近くにある、ということも見逃せない事実ではないでしょうか。事実じゃないけど。
八丈島にいた頃の果林には、通学路で高校生のお姉さんとすれ違う機会もきっとあったことでしょう。そうした日々の中で育まれた高校生活へのあこがれが、ファッションへの興味とモデルへの夢から「都会での高校生活」に繋がっていって、今の朝香果林を作っているのではないでしょうか。
そうしたことを考えると、島の西側にある大賀郷小学校と八重根海水浴場に挟まれたエリアに朝香家が存在することは、必然のように思えてきませんか?
それはそれとして、幼馴染で実はずっと果林のことが好きだったけどずっと何も言えないままで、今はこっそりスクールアイドルの活動を追ってる同級生とか年下の子とか絶対居たと思うんですよね……。男の子だったらちっちゃい頃は「果林ちゃん」って呼んでたけど中学に入るくらいから「朝香」呼びになるやつ……
■考察③:朝香果林の「視線を独り占めしたい」願望はどこから来たか
ちょっと明後日の方向へ突っ走りすぎたので、ここで一度原点に戻ります。
果林のスクールアイドルとしての原動力ってなんだと思いますか?
私は「自分のことだけを見てほしい」という願望だと考えています。
コーレスにある「私しか見えていないのは~?」という問いかけ、最初のソロ曲『Starlight』にある「言わせてあげるわ 私以外には何も感じない 考えらんない」という歌詞からも、自分だけを見てほしいという独占欲、自分が一番でありたいという負けず嫌いな面が伺えます。
そうした感情が「私だってなかなか美しいじゃない」という自負と合わさって、果林のスクールアイドルやモデルとしての活動を支える原動力になっているのは間違いないでしょう。
「モデルに憧れて東京に来た」ということはたびたび果林の口から語られていますが、その憧れの原点は八丈島にいたころに出来上がっていたはず。直接のきっかけはファッション雑誌だったとしても、自然の中で遊び回っていた果林の中にそうした憧れを育てた要因は、他にもあっておかしくなさそうです。その鍵は、意外なところから見つかりました。
メインストーリーにて、果林の地元のお祭りとして紹介される「フリージアまつり」です。
このフリージアまつり、八丈島でもかなり大規模なお祭りのようで、公式WEBサイトも解説されています。
スクスタでも言及されていた花の無料摘み取りや、島の特産品であるあしたばの試食、園芸品の販売などのイベントが紹介されています。そんな中で私の目を引いたのは、お祭りの公式サポーターとして紹介されている「ミス八丈島」の存在でした。
このミス八丈島、2023年6月現在で67代を数える伝統ある存在であり、島のPRを行う観光大使としての役割も担っているようです。なお、現在のミス八丈島はリトアニア出身のアスタさんという方。国際色豊か……!
八丈町の公式ブログにもその活動の内容が記録されています。フリージアまつりの他にも、東京でのイベントに出席したり、地域の小学校を訪問したり、農業のお手伝いをしたりと活動はかなり多岐にわたっています。これだけ色々やっていると、島民がその活動を目にする機会も多くあるはず。
ある意味、島で一番注目される存在と言っても過言ではないミス八丈島。
幼少期の果林もまた、それに憧れた一人だったのだとしたら……?
モデルとしてあるいはスクールアイドルとして、皆の視線を集めたいという願望はそこから出発しているのかもしれません。
また、地域の代表として色々なイベントに参加する姿は、学校の代表として活動するスクールアイドルにどこか似ているようにも思います。スクスタでお台場にお祭りを作ろうという話になったときに果林がノリノリだったのも、もしかしたら幼少期に見たミス八丈島の活躍が根底にあったのかも。
あとこれは本当に妄想の域を出ませんが、果林の母親がミス八丈島の経験者である可能性も否定できないと思います。果林のあの美貌はミス八丈島に選ばれるくらい美人のお母様譲りである……と考えてもいいんじゃないでしょうか。
■考察④:今の朝香果林を育んだ八丈島の地理的要因について
クールなお姉さんに見える朝香果林には、その実弱点がたくさんあります。朝が弱いとか、部屋を片付けるのが苦手とか、勉強が苦手とか。弱点多すぎて可愛いな……。
その中でも特筆すべきはやはり、極度の方向音痴であるということ。
なぜ方向音痴なのかという理由は、八丈島Googleマップやストリートビューを確認すると見えてくる気がします。島には当然高いビルなどはなく、目標とする建物の位置を確認しやすい地形ですし、仮に迷ったとしても、海沿いを目指せば集落や幹線道路に行き当たります。また、島には東西に大きな山が2つありますが、人の生活の中心となる集落はそこを避けて発展しているので、山に入って迷子になるということもなさそうです。
したがって、島に居た頃は適当に歩いてても目的地にたどり着く環境だったのが、東京にやってきてそれが通じなくなったのではないでしょうか。
田舎で暮らしている方向音痴な人間が都会に出たときに遭遇する大きなビル、高架、地下鉄、複雑な構造の駅はすべて大敵ですからね……(経験談)
山の話が出たので、もうちょっとそこを突っ込んでおきましょう。八丈島にあるふたつの山・東山(別名:三原山)と西山(別名:八丈富士)はいずれも火山です。そもそも八丈島そのものが富士火山帯に属する火山島であることはよく知られています。火山があるということは当然温泉があるわけで、八丈島にはあちこちに温泉施設があります。
これがもし美肌効果のある温泉だったら、「果林の美貌は八丈島の温泉が育んだんだよ!!」ということになるのですが、八丈島の温泉はほとんどが「ナトリウム塩化物強塩温泉」でした。どちらかといえば関節や筋肉の痛みといった運動系や、消化器系に効能のある泉質のようです。
とはいえ幼少期から温泉が近くにある環境で過ごしてきたことが、美容に対する意識の高さを育んだ可能性はあると思います。
また、野山で一日遊び回ったあとで温泉に浸かることで筋肉の疲れを解消し回復を促したことが、現在の身体能力の高さに繋がっているということもあるかもしれません。
つまり今の朝香果林を形作る要素は、やはり八丈島の環境によって育まれた一面が大きいと言って良いのではないでしょうか。
■おまけ①:八丈島はエマかりでもありせつかりでもあった
真面目な話はだいたいここまでで終わったので、ここからは八丈島について調べてて見つけたちょっとした小ネタとかを紹介します。
なんと、八丈島には「菜々屋」という中華料理店がありました。
しかも暖簾の字が赤!つまり八丈島はせつかりでもあったわけです。
前述の校歌から八丈島はエマかりだったことが判明した直後に、それを覆す物証が出てきてしまいました。いや、そもそも両方だったんじゃね……?
八丈島がエマかりでもありせつかりでもあるとしたら、アニメ一期9話のこのカットは、「八丈島によって育まれた朝香果林」のメタファーだった……?アニメの制作時期を考えると、まだ朝香果林が八丈島出身という事実は公になっていないはず……。いったいこれはどうしたことなのでしょうか……それすらもわかった上でスタッフの皆さんはアニメの制作に当たっていた?
はい、そうですよね。
■おまけ②:果林はどのルートでお台場に行ったか
最後に、果林が高校進学に当たり八丈島からお台場に行く際どのルートを通ったか考察してみたいと思います。
観光協会のサイトによれば、八丈島から東京へ出るルートは2つあります。
ひとつは八丈島空港から羽田空港へ向かう空路のルート。
もうひとつは八重根港or底土港から竹芝桟橋に向かう海路のルート。
はじめに結論から述べると、私は海路で東京へ向かった可能性が高いと考えています。
もちろん空路のほうが時間もかからないのですが、空港を出てからが大きな問題です。羽田空港の駅から虹ヶ咲学園の最寄りである国際展示場駅に向かう場合、電車であれば最低2回は乗り換えを挟む必要があります。
また、羽田から直接有明ガーデンに向かう高速バスもあるのですが、今度は羽田のバスターミナルで迷子になる可能性が高そう。
高速バスで遠征する人はわかると思うのですが、初見のバスターミナルで乗り場を探すのはけっこう骨が折れる作業です。東京駅の鍛冶橋駐車場ってどこだよ!ってなったことがある人は結構いるんじゃないでしょうか。
その点、海路だと船が竹芝埠頭に停泊するので、あとはそこからゆりかもめ一本で有明方面に向かうことが出来ます。
したがって、果林は海路で八丈島から竹芝埠頭へ向かい、そこからゆりかもめ豊洲行で有明駅に向かったと考えられそうです。ゆりかもめ有明駅から国際展示場までの徒歩4分の区間が気になりますが、そこは流石に大丈夫だと思いましょう……。迷うようなところ無いよね???
■おわりに
さて、ここまでスクスタ初出の「朝香果林は八丈島出身である」という情報に、八丈島の情報を加えて膨らませるだけ膨らませて妄想を楽しんできたわけですが、いかがでしたか?(クソブログやめろ)
こうした出身地や幼少期に関する話は、二次元アイドルコンテンツにおいてそこまで大きな情報ではありません。ですが、ちょっとしたテキストからうかがえる断片的な情報から、そのキャラクターについて考えるのはとても楽しいことです。
そんな情報を与えてくれるプラットフォームだったスクスタがなくなるのは寂しいですが、虹ヶ咲というコンテンツの供給そのものがなくなるわけではありません。きっとこれからも、わたしたちは彼女たちの新たな一面をいろいろな形で知っていくのだと思います。そこに色々な情報を加えながら自分なりのキャラクター観をアップデートしていくという作業の楽しさは、これまで本記事を読んでくれたあなたなら、きっとわかってくれるはず。
色々と考察を重ねてきましたが、残念ながら私は八丈島に行ったことがないので、これまでの内容はすべて、文字通り机上の空論でしかありません。
なのでいつか、八丈島を訪れて実際の雰囲気を味わって、果林がどのように育ってきたのかを改めて考えてみたいと思います。できれば、スクスタでも言及されているフリージアまつりの時期なら最高ですね。
ある意味これも、スクスタが私にくれた新たな目標ということになるのかもしれませんね。これを読んでいるあなたにも、スクスタからもらったものがきっとあると思います。スクスタに触れられる残り時間は限られていますが、思い出を振り返りながら、これらの指針となるトキメキを探してみるというのも、悪くないんじゃないでしょうか。