誰がメンバーシップをやってもいいじゃないか。

短い短いエッセイを書きました。ほとんど日記のようなものです。

焼きそばとは

一人暮らしは長かったくせに料理をめったにしない夫が、「今日は焼きそばでも作ろうか」と言う。お言葉に甘えてソファからキッチンを眺めていると、キャベツを持ちながら「野菜ってどのくらい？」と聞いてくるので、「ちょっと多すぎるかな？と思うくらいがちょうどいいよ」とアドバイスをする。それを素直に受け入れた夫は、キャベツやニンジンなどをざぐざぐ切ってフライパンに放り込み、「これ野菜多すぎん！？野菜炒めになるって！大丈夫なん！？絶対野菜炒めになるって！」と騒ぎながら炒めている。具材を炒めているときは「あれ、これ野菜炒めになっちゃうなぁ」と不安に思うのに、麺が加わって完成すると「あれ、あんなにあった野菜どこいったんだ…」と驚く、夫よ、この一連の流れこそが焼きそばなのだ。

誰がメンバーシップをやってもいいじゃないか

今年は出版に向けてとにかく時間を使った一年（なんかもう今年が終わるみたいな言い方）で、新しいことにチャレンジするというのはやっぱりたのしいし、何よりも「成長してる〜〜」って実感を持てるのがたまらんなと思った。過去数年、とにかく元気でいる、心穏やかに過ごすことだけで精一杯で、「チャレンジ」とか「成長」とかどうでもいいや、そういうのはわたしじゃない誰かのための言葉だって思う時期が長かったから、余計に新鮮な充実感だった。別に、今でも健康で心穏やかに過ごせれば十分だと思っている。でも、自分がやってみたいかもと思えることがあるときに少し踏ん張れる状態まで戻れたことは、やっぱりとても幸せに思う。さあ来年はなにをやってみようかと考えてみたりして、そのひとつの候補がnoteのメンバーシップ。今までメンバーシップに入ったこともなく、あれはカリスマ性のある人がやるもんだと決めつけて、自分が開設するということは想像したことがなかったけれど、先日突然、別に誰がやってもいいのではないか？と気が変わった。ちょっと秘密の話をできる場所があるのはたのしいかもしれない。公開範囲が限定された場であれば、もっともっと書きたいことがある。また、収益が増えればよりnoteに時間を割くこともできる。とりあえず一年やってみるのもいいかもしれない。と、夫に話してみたら、「月額いくらにするの？？」といきなり金の話をされて、しかも「俺なら出すとしても500円までだな〜〜」などと、現実を教えてくれる。

校長のような教頭、教頭のような校長

平日のお昼。焼き鮭、味噌汁、納豆、もやしの辛子和えを「朝ご飯みたいな昼ご飯だな」と思いながら食べる。そのとき思い出した。以前住んでいた地域の小学校に「校長のような教頭、教頭のような校長がいるんだよ」と知人が教えてくれたことを。その噂を耳にした数ヶ月後、地域のイベントでマイクを持ってしゃべる教頭先生を目にする機会があった。それはもう、あまりにも校長先生ぽかった。貫禄がおありである。だけど、反対の教頭っぽいってのは一体どんな感じだろうと思っていたら、続いて現れた校長先生が、確かに教頭先生ど真ん中のような人だった。ややこしくて、これはもしも校長・教頭当てクイズをやったら、回答者全員が間違える難問になるなと思う。その翌年、校長先生が変わった。新校長は校長っぽかったので、校長2人体制のようなことになっていた。結局ややこしい。

好きかもしれない

友人が、恋をしているかもしれないと言う。聞いてもいるわけでもないのに、相手の細かい情報を次から次へと繰り出してくる友人を見て、そうだったそうだった、「好きかもしれない」ってとんでもなく力が湧いてくるんだよなぁ、わたしが最後に味わったのはもう十年以上も前なのか！？とびっくりする。以前ある人に、「望月さんは根本的に人への警戒心が強いよね」と言われ、自分でも思い当たるところがあり、人をなかなか信じられない自分を情けなく感じたりしていた。だけど十年以上も前、わたしはよく人を好きになっていたではないか。好きかもしれない！恋かもしれない！と、カロリーを使いまくってはしゃいでいたではないか。その直感は当たったり外れたり忙しかったけど、好きになることは、信じること。わたしには人を信じる力が、ほんとはちゃんとあると思う。

おわり