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◤トーフ岩を見に行きたい!◢

7月某日。梅雨がついに過ぎ去ったかというような青々とした空が続いていた、そんな屋久島。
もう完全に夏の陽気。うだるような陽の熱さだけど、森の中に入れば涼しさも感じられることを期待してみた。

トーフ岩を見に行きたい!と友達と共に思い立ったのは2ヶ月前。
5月の初めに黒味岳に登った。でもその時はあいにくの大雨。雲の中を抜けるように山を登った。見渡しても真っ白で、トーフ岩は見る影もなくで。

あれからの再挑戦。今度こそはと意気込んで。

今回は屋久島の友達とシェアハウスの仲間と東京から来てくれた友達の4人パーティー。
お父さんのような包容力とお母さんのような温かみと妹のような溌溂さを持っている仲間たちに連れられる。ぼくの役割は仙人ということでよかったのかな。ほんと心地よいバランスでいい仲間たち。


◤トーフ岩を見に行きたい!◢

やっぱり、トーフ岩を見に行きたいよね!となり、梅雨の時期を越えて改めて黒味岳を目指した。

登山の日の朝は早い。4時起きで動き出す。
淀川登山口から淀川小屋までさくさく歩く。登り始め、山の中はうっすら霧がかっていた。そのおかげか、涼しさを感じながら歩くことができた。みんなも元気たっぷりでわいわいおしゃべりしながら歩くことができた。

淀川小屋で、山から降りてきた人に出くわす。どうやら上の方は雨で雲がかってるらしい。
前回の景色を思い出す。なかば景色は諦めながら晴れ間を見れるといいなと微かな希望を胸に歩き出す。

山の中をもくもくと歩いたり、わいわいと歩いたり。
花之江河に辿り着くと景色がぱっと開ける。早送りのように流れる雲の向こうにしっかり青空が見える。そして、眼前にそびえる高盤岳の上にはしっかりと望むことができるトーフ岩。



晴れやかな気持ち。
山の上は雨かもな、曇りかもな、と思ってはいたが、登ってみれば透き通るような青。こういう自然の奇跡に出くわせるところが山の魅力かもしれない。


道中に出くわしたぜんぜん潜れないもぐら。
彼が今回の山登りのハイライトだったな。なにを間違えたか道に出ちゃったんだろう。潜ろうにもなかなか潜り込めず、ころんころんと転がる姿にどこか癒される。がんばれがんばれ~と自然に声が出る。
すると、なぜだか自分の疲れが吹き飛んでる。もしかすると応援するのって応援されるのと同じくらい力が漲るのかもな。



黒味岳登頂!
気持ちいい風が吹く。山の上でピクニック。岩の上でお昼寝。思い思いの時間を過ごす。
なんだかんだめちゃくちゃ天候に恵まれた山登りになった。登る道中はしっとりミストで涼しくて、山の上に辿り着くとぴっかり快晴で。
きっと日頃の行いがよかったからだ~なんて言うけど、ほんとにそういうものなのかもとも思わせてくれる。一緒に登ってくれたみんなに感謝だなぁ。おかげさまでいい気分。




心を置ける心地よさ。仲間がいる。居場所がある。



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