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【第4-6話】 保険料の半年払、年払いを毎月に分割計上する
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保険料の半年払、年払いを毎月に分割計上する
保険料は半年払いや年払いにすることで節約することが出来ます。
しかし、支払い月に費用として全額を仕訳すると、その月のみ費用が高くなり、実態を正確に把握しずらくなります。
このため、まとめ払いした金額を前払金という資産として保存し、月単位で保険料という費用を計上します。
1.支払時
生命保険(月払 7,180円、年払 83,920円)を年払いする場合を仕訳けしていきます。
まずは、支払い(口座払い)時の仕訳です。
① 普通預金で 83,920円支払いました。普通預金は資産であり減少しているので、貸方(右側)です。
② 初月分を生命保険料として仕訳します。生命保険料は費用なので、借方(左側)です。
端数はすべてを初回に計上しておいた方が楽です。
今回の場合は、2か月目以降の月額は「83,920円÷12ヶ月=6,993.3円 → 6,993円/月」、
初月は「83,920円-6,993円×11ヶ月 = 6,997円」となります。
③ 残り11ヶ月分はまだ日付が到来しておらず、前払いした状態です。よって、前払金で仕訳けます。前払金は資産であり、これが増加していますので、借方(左側)です。
2.毎月の仕訳
2ヶ月目以降は、前払金から生命保険料を仕訳していきます。
① 初月分を生命保険料として仕訳します。生命保険料は費用なので、借方(左側)です。
② 相手科目は前払金です。前払金は資産であり減少しているので、貸方(右側)です。
3.途中で解約した
途中で解約した場合、まだ経過していない期間分の先払いした保険金(未経過保険料と言います)が戻ってきます。
他にも保険の内容によっては解約返戻金もあり得ます。
今回の例で、2ヶ月支払った段階で解約した場合を考えてみます。
解約に伴って普通預金口座に戻ってきた未経過保険料は69,560円であった場合を考えてみます。
① 残っている前払金は、「83,920円-6,997円-6,993円×1ヶ月 = 69,930円」です。
これが無くなるので、前払金を減らします。前払金は資産であり、これが減少していますので、貸方(右側)に設定します。
② 差額(69,930円-69,560円=370円)は生命保険料として処理します。保険料は費用なので、借方(左側)です。
③ 戻ってきた未経過保険料は、普通預金が増えているので、資産が増加していますので、借方(左側)です。
④ 解約返戻金がある場合は、その金額を別途、雑収入として処理します。
例えば、今回の解約時に解約返戻金が45,000円があって、追加で振り込まれている場合、別途仕訳けます。