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カネコアヤノおしゃれ戦争にマジレスする~ライブへの世代間ギャップ~カネコアヤノ1編

こんにちは。
今日はカネコアヤノのことを書くのでBGMもカネコアヤノでいきましょう。


Twitterでカネコアヤノのライブの観客はおしゃれさんが多いと話題となっております。私はカネコアヤノは実はまだ一回も行けてないので、差し出がましいのですがその件にライブ参加歴だけが長いおばちゃんの目線から、この件をマジレスしてみようと思います。

カネコアヤノ、おしゃれ戦争の話題に、
私はそれに対して皮肉を込めてツイートした。

この発言の背景を今日は書いてみようと思います。

元々の観劇の歴史を考えると、観劇は社交場でありおしゃれをしていくのは正しい。
だからカネコアヤノをおしゃれをして観に行くというのは至極正しいのです。

それを大前提として、でもおしゃれをしてライブに行かない、の判断をしている背景を書こうと思います。
私たち世代からすると、オールスタンディングのライブ会場に行くなら、モッシュに巻き込まれるの覚悟で参戦するが当たり前。だからライブに行くのに、Tシャツズボンスニーカーは正装なわけなのです。
同世代でもおしゃれをしている女の子はもちろん居たけど、それがメインカルチャーではなかった。モッシュに巻き込まれて汗だくになってもいいように着替えを持参するのとか当たり前だった。
ロッカーの前で着替えている女子もいっぱいいたんです。私もぐっしょりTシャツをロッカー前で早着替えしてました。

でもコロナを経てその背景が変わったと思うのです。

観客の傾向も極端に変わったと思う。
いわゆるヤバTみたいなハードコア、メロコアみたいなライブはモッシュが当たり前だし、ウォールオブデスみたいな文化とか、それもライブの楽しみの大きな要素だと思う。
これが大型ライブハウス創成期(いわゆる97年組とかね)は、ほぼ全てのバンドでモッシュが起こっていたんです。97年組で現存するのはくるりだけですが、くるりの現在のライブ会場でモッシュが起こることないですよね?(最近前に行かないので知らんけど)
でもね、昔は中盤位までモッシュあったし、ダイブもガンガンありました。今みたいにライブ会場の仕切りもこんなに多くなくて、会場によっては結構危なかった。だから、モッシュに巻き込まれたくないなら結構後方に陣取らないとダメだった。信じられないでしょ?リスナーも発展途上で、まだ棲み分けってのができてなかったんでしょうね。そんなわけでオールスタンディング=モッシュだったわけです。だからおしゃれをする事より安全(Tシャツジーパンスニーカー)を重要視するようになったわけです。
それが、今、リスナーもライブ慣れして、混雑してもモッシュが起こらないバンドが多くなってるような気がします(最近前方にあまりいかないので本当の前方がどんな感じなのか把握できてないけど…)。私はモッシュ慣れしてるので、モッシュが起こってくれた方が楽だと思う方(触れないくらいの混雑より、ぎゅうぎゅうの満員電車で人に寄りかかれる方が楽的理論)なので、みちみち混雑だけどモッシュない方が体力的にしんどいなと思う方です。この体力的にってところもかなり重要で、私たちより上の世代40↑だと三、四時間立ちっぱなしってだけでキツいって人もかなりいて(私も)、色んなバンドで2階指定席が先に完売する現象知ってると思うのですが、コロナで蜜を避けたい層と立ちっぱなしがキツい勢がいて、これは本当に若い時にはまじでわかんなかったことですが、本当にきついのよ。開場から終演まで倒れない事が、オールスタンディングのライブに参戦する時の自分のマストなんだけど(そんな当たり前のこと若い人は考えないでしょ?、でもこれがご妙齢になると切実な問題になる)本当に体調整えてライブ当日迎えてる。これ若い時ならライブも中距離遠征(日帰りできる距離)連日で行ったし、体力のことなんかチケット取る時に考えなかったと思い出す。でも今はちゃんと最後まで立っていられるように、あんまり密な日程でライブのチケットを取らない。

去年、Coccoのスタンディングのライブ(Coccoはシッティングの会場が多い)行った時に、実際あったことなんだけど、地方の会場で倒れる人がどの会場でも出たそうなのだ。Coccoがそれをすごく気にしていて、羽田のライブ頭のMCで「みんな大人なんだから、気持ち悪くなる前に外の空気吸いに行くとかしてね」って内容の事を言っていて、(それでも私の目の前でライブ中に人が倒れていた)あー切実と思ったりした。ライブ終わりにCoccoファンの人(私より若干上世代かな…)と交流したんだけど、スタンディングはキツいと声を揃えて言っていて、あーそうだよな、わかるわーと思ったりしていた。私より上世代にとってスタンディングの会場は大げさでもなんでもなく、命がけなのだ。それでも私はスタンディングのライブが好きなので、行くんだけどね。

この間比較的若いアーティスト(ファン層も若い)のライブに行った。入場番号は中程、一緒にいった女子大生は中央前に一目散向かったのだが、はじめましてのアーティストだったし、モッシュが起こるのか雰囲気もわからなかったから、壁に寄りかかれるか、ポールを掴めるかどっちかにしたいと思って場所取りをして、幸い右の端っこのポール(最前列)が確保できたから、ここでいいやと思って着ていたコートを脱いで、買ったグッズと斜め掛けカバンを降ろしてポールの中(舞台とポールの間の段差)に荷物を置いて開演を1時間待ってた。そしたらしばらくしてカメラマンさんが来て、かなり強い口調で私の荷物を注意して荷物を持つように言われた。私結構いろんなライブに行ってるけど、安全確保の為に端に寄せてくださいとかはあっても、そんな強い口調でキチキチ言われたの初めてでビックリしちゃって、えーと思いながら(その為に最前列にいるのにーって内心思いながら)荷物を持った。そしたらカメラマンさんその空いた段差に商売道具のカメラを2台とも放置してどこかにいっちゃった。えーーーー!!と私はびっくりしてしまった。私もカメラをやるのだけど、カメラは高額だし、写真を撮るという目的できてるのだから、首から下げて絶対離さない。だってその段差私(以外も)手が届くんだよ?私らがばってちょっと手を伸ばしたら腰くらいの高さからカメラ落ちちゃうんだよ?絶対壊れるよ。確かに使われないかもしれないけどさ、ライブ前だって撮影するものもいっぱいあるじゃん。昔みたいにフィルムで枚数制限がある訳じゃないしさ、みんなが開演前をワクワクしながら待ってる様子だってライブの1部でしょ?出てきて位置確認するのが確かに仕事だけどさ、アーティストはライブ前の観客の様子見れないじゃん。2階裏からとか見れるかもしんないけどさ、みんなライブ前のルーティーンあったりするじゃん。ライブ前の客席の様子にカメラ向けたっていいんじゃないの?カメラ身体から離してるってことはそういう写真も撮る気がない(カメラ身体から離してるんだから仕事できないよね?)だよね?とか、いろいろ考えちゃってめちゃくちゃもやった。
私の知ってるライブのカメラマンさんて、戦場カメラマンの次にアクティブ(ライブは戦場だし)な類のカメラマンさんしか知らなかったからそれはそれはめちゃくちゃびっくりしてしまった。
1個目のびっくりはカメラマンさんとはいえスタッフ側。観客の私の行動をそんな風に遮られるなんて初めてで(お客様は神様とは言わないけど、観客のチケット代あってのお仕事だし、観客の邪魔(他に適切な言葉が見つからない)は絶対しない)びっくりして、2個目のびっくりは商売道具のカメラを観客の手が届く所なのに放置(体から離した)したこと。どちらも私の知ってるライブのカメラマンがする行動じゃないと思って、開演前のワクワクの時間が一気に萎えてしまった。想像力がなさすぎるよ。
それでもそのライブで写真を撮れるのはあなたただ1人。私を不快にさせた分いい写真撮ってくれよと思って、気を他のことに向け託した。ライブ後数日で公開されたライブレポの写真をみたら、更にびっくり。素人の私が撮った方がマシなんじゃないの?って写真だった。
カメラのレンズの前にサランラップをふわふわさせて撮ってて、あー焦点ぼかしたいんだな、光の反射で雰囲気出させたいんだな、って意図はわかるけど、公開された写真を見たらどれも残念すぎてめちゃくちゃ萎えてしまった。
そういう雰囲気写真をアーティストの希望とかカメラマン本人の自己満足とかで撮ったとしても、ライブレポなんだから、ライブをしているアーティストの汗とか、演奏に集中してる姿とか、レンズでズームできるあなたにしか見えないアーティストの姿があるでしょ?それをライブ会場で肉眼で見れなかった観客とか、観てない来れなかった人にも伝えるのがあなたの仕事なんじゃないの?!って軽く怒りさえ感じてしまった。
ライブ自体はすんばらしく良くて行って良かったんだけど、こんなサブエピいらねーよーと思って、一緒ライブに行った友達にその話をしたら、「このアーティストはそういう意図なの!だからこの写真でいいの!」とバッサリ斬られてしまった。
あー今の若い子と、私たちおばさんが求めるものはこんなにも違うのかと驚愕してしまったのだ。

話を元に戻しましょう。
ライブ会場におしゃれをしていくか否かですね。このカメラマンさんのエピソード1つとっても、同じ会場にいたのに、世代(個人差?)でこれほどまでに感想が違うのかと本当にびっくりした所だったのだ。
だから、私たち大型ライブハウススタンディング創成期世代と、若いライブに行き始めた(その友達はライブいってる方だから初心者ではない)世代で、こんなにもギャップが出るのかと実感した所だったのだ。
私達世代だと、モッシュに巻き込まれても大丈夫なように安全を重視、おしゃれしてもその枠を超えることはなかった。でも周りを見渡して今の若い子はバッチリ化粧(友達を例に取るとなんなら普段より気合い入ってた)で、全身気合いの入ったトータルコーデ。ライブはそのアーティストとのデートでもあるという感じはわかるのだけど、下品な言い方すると、私からしたら家で音源聞くのが072(自慰行為)なら、ライブはセックス。セックスする時に化粧なんか気にしてない(それは個人差あるか笑)、普段は聞けない大音量の生音に揉まれて、その時だけのアレンジを楽しんで、好きに身体を動かし、今ここに来た人しかできない体験をする場なのだ。

だからツイッタランドでカネコアヤノにおしゃれをして見に行くか否かを読んだ時に、こういう世代間のギャップがあるのではないか、と漠然と思ったのでこういう記事を書くに至る訳です。若い子にとってのライブと、私たちおばさん世代にとってのライブって全然違うんだなってのをちょっとでも知って貰えたら嬉しいなと思います。
おばさんがスタンディングスペースでヘタレこんでいても、ポールにしがみついて離さなくても、体力差とか、いろんな背景があって、こういう格好でこういう行動になるのだと、お互いを理解して溝を少しでも埋められたらなと思います。

音楽っておしゃれ要素ももちろんあると思う。こんな音楽好きな自分おしゃれ♡って思う感じも理解できる。その対象が今だとカネコアヤノになるのかなという感想を持ちました。カネコアヤノをモデル起用したブランドのニュースも見たしね。私ら世代だと、雑誌CUTiEにのってたスパカのみきちゃんとか、Charaとか、YUKIとか、がサブカル系女子の憧れだったみたいな感じかなと思ってます。

おばさんだからこそ感じるカネコアヤノのズルさについては次回また気が向いたらまとめます。
そんなわけで、今回はカネコアヤノおしゃれ戦争をお送りしました。

今回のバンドツアーで、カネコアヤノ初参戦予定。一体何を着ていったらいいんだ……カネコアヤノはモッシュおきないと考えていいのか…。どっちにしても、もうおばさんには前に行く体力ないので後方で大人しく、しかし身体は自由に動かして楽しみたいと思います。
いつもの通り、Tシャツズボンスニーカーの私のライブ観戦の「正装」で行くんだろうなと思います。
ダサい格好のおばさんが居ても、ツイッタランドの書き込みみたいに、ダサいって悪口言っちゃダメよ♡開演前ってワクワクしながら、周りの様子(リアルファン層ってどんな感じなんだろ?どんな人が来てるんだろ?)見るのも楽しみの1つだし、結構周りの会話耳ダンボで聞いてる人多いからね。

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