団地に住んでいると人の息遣いが聞こえる
私は団地に住んでいる。
もう住み始めて8年位になるのだけど、初めて団地という所に住んでいる。
一軒家、アパート、ビル、マンションと各種色々住んできたけど、団地ほど、人様の息遣いが聞こえる住居はない。
今日も朝刊を配るカブのエンジン音を聞いた。
他の住居でも、外からの音は聞こえた。
実家の一軒家では、トラックの騒音がキツかった。国道に面した実家は大きなトラックが通ると家自体が揺れたし、ラジオを聞いていれば、トラック運ちゃんの無線の声が度々入った。隣の土地はずっと田んぼだったので、カエルの合唱も聞いたし、稲刈りが済むと、行き場を無くしたゴキブリとネズミが毎年入ってきた。
初めて一人暮らしをしたのは四畳半の風呂トイレ共同の女子限定木造アパートだった。2ヶ月に1回位、夜中電動のブラシが回るような音がした。えっ?道路洗ってるの?と半信半疑の衝撃だった。実際目にした訳ではないけど、それ以外考えられない音なのだ。今調べると清掃車の言うものが存在し、都内の道路は定期的に洗っているらしい。そんな事知らなかったので、ひたすらに気持ち悪く怖かった。
ビルに住んでいた時は、1階がラーメン屋だった。深夜営業をするのはいいが、アルコールも販売してたので、日によって人の大声がした。そのくらいなら、我慢するのだけど、時に名物店長(私はその店に最後まで一度も来店しなかった)が考えられない音量で歌い続ける。あんまりにも酷いと寝れないので、警察に騒音をやめてもらうように通報した。警察官が来てるその対応も大音量の受け答えなので丸聞こえなのだ。普通、警察にまで来られたら、意識してやめるものだと思う。でも、警察が去った後の方がより声を張り上げて大音量で歌う。もう1回だけ同じ日に警察に連絡したけど、煽りになってしまったのだと思う。やめて欲しい3階に住む私たちの意向は無視され続け、朝5時を過ぎてもやめて貰えなかった。寝不足で出勤することになったのは言うまでもない。警察に注意されても、気をつけて正すどころか、更に悪化するなんて、東京は怖い人が居るのだと思った。
新築のマンションは鉄筋で、二重窓の防音体制で、一番静かだった。国道沿いの部屋なのに、殆ど車の音さえしなかった。あまりにも密閉性が強いので、太鼓効果?だったか、階下に足音が響くらしい。うちの上の人はそんなにうるさくなかったし、うちも階下の人からクレームはなかったので、無縁だったのだろう。マンションにはパーティールームという、時間500円(だったかな?)で借りられる大きな共用のリビングのある部屋があって、みんなそこを使って人を招いたり、食事会をしたり、大騒ぎした人も居るらしい。マンションの1階にコンシェルジュの居るロビーがあるのだけど、パーティールームの階下の人は結構騒音に苦労してたみたいで、辟易した顔で、ロビーのソファでぐだっとなる同じ顔の男女が居た。
他の住居から来ると、騒音なんて全然無い方だけど、人間というのは慣れるので、静かに耳が慣れてしまうと、少しの音が余計に不快になるのだろう。
そして今団地に住んでいる。
朝、両隣の洗濯機の終わる音楽が聞こえ、保育園の園児が棟と棟の間にある公園に遊びに来る。子どもの声は騒音でないけど、私は個人的事情で、自分の子どもと会えない状況だったので、普通なら可愛く感じる子どもの声がキツく聞こえる事がある。別にクレーム入れたことがあるわけじゃないけど、和やかなはずの子どもの遊ぶ声が私にはキツく、苦痛だった。
今まで住んできた住居は、人が住む事で発生する以外の騒音が主だった。トラックだったり、田んぼのカエルの合唱だったり、ラーメン屋の大将の不快な歌声だったり。人が生活をする事で生じる生活音ではなかった。
でも団地で聞く騒音は、人の営みそのものだと思う。
ボロい団地なので、なんというか、人の息遣いそのものが聞こえる。
鉄筋コンクリートの為、隣の部屋の人の声が聞こえることはない。私も夜中まで大声で歌ったり叫んでいた事もあるけど、それを咎められたことは一度もない。騒音の元は、100%ベランダの窓ガラスから入ってくるものだ。
団地の部屋から聞く音は、人の生活そのもので、息遣いというか、気配というか。
団地は広い土地に、人が住んで生活する為だけに作られている。事務所利用とかもないし、目的が人の生活の為だけのものだから、今まで住んで来た、色んな目的の土地とか建物利用のごちゃ混ぜに聞こえてくる音と根本全く違う。
新聞配達のカブの音が聞こえると、そろそろ3時か。今日も寝れない、早く寝たい、と思うし、
朝、隣の部屋の洗濯機の終了する音楽を聞けば、あー今日は洗濯物を干せるから、天気は晴れるのかと思う。
保育園の園児が、棟の間の近くの滑り台とか公園みたいなスペースに来ていれば、楽しそうな子どもの声がする。
夕方5時のチャイムが今日はなんだか胸に響いたら、やっぱり5時で夕方なのだ。運命なんて便利なものでぼんやりさせることはできず。5時は5時で変わらないし、1日が終わりに近づいてるのだ。
ちょっと話変えます。唐突なのですが。
ここ数日、パワポ職人をしながら、久しぶりにパソコンに齧り付いていたので、ふいにWindowsのメモ帳で思ってる事を書き始めたっす。
書き始める時は特にそんな思い入れもなくて、公表するつもりもなく、そんな長いテキストにするなんて思ってもみなかったです。
でも、10万字を軽く超えてました。
ゾーンという人もいるけど、私は地下2階と村上春樹の言い方を採用してるんだけど、地下2階に行くのは本当に難しいのだ。
noteを初めて半年を越えた所。こないだ数えたら、公表してるだけで116。書いて公表してないのが同じ数くらいります。最低でも4000字以上の記事にしてるので、まあまあ書いてると思います。
んで、パソコンのメモ帳で数日書いてて、私メモ帳使う時って、タイトルが決まるまで1次保存する習慣がなくて、私による私の為のテキストにタイトルなんてないじゃないですか。んで、パソコンつけっぱなしで、保存してなかったんですよ。で、あーゴール見えてきた~と、ゴロンと寝っ転がったら、目の前でパソコンがシャットダウンしたんす。えっ?えー?いまコンセント抜きました?ってフリーズしたっす。
なんかの更新しろと、毎日表示が出てたんですが、明日ってポチッと押して無視してたんです。それがたまたまその時にやったみたいで。
数日かけて書いてた10万字消えました。
村上春樹は毎日400×10。つまり調子が良くとも悪くとも、4000字書くことで、日常的に地下2階に訓練して降りれるようにしてる。
私は…。地下2階に降りたいと思えば思うほど行けない。
この話はまた別記事にしますわ。
って訳でね、私はnote上げるのストレス発散で、楽しい!なんですよ。
でも昨日の夜10万字以上の地下2階での記録が消えまして、落ち込んでます。
初めてnote書くのに苦痛を感じてます。
3000字とお約束も守れてませんが、そんな感じで、筆が走らないというか…。note書いてて、今が1番苦痛です。
地下2階の事を忘れて、何の目的意識もなく、ただお気持ち表明を、自分による自分の為にしてたら、気がついたら地下2階に居た。
なんか好きな時に地下2階に行けるようになりたいです。
苦痛なのに今日note書いてるのは、地下2階のドアのノックしてるんです。
意識して降りることができなくても、降りようと試みなければ扉が開くことは一生ありません。
ってことでね、地下2階のドアのノックとして、書きました。団地の話めっちゃ書きたいことあるので、普段の私なら、3倍以上書いてると思うのですが、まあ、意気消沈してまして…。
そんなわけで、団地生活についてはまた気が向いたら上げるっす。あータイトル詐欺だ。書ききれてない。ごめんなさい。
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