犬と暮らすための床を考える part2
どうも、動物と打ち合わせる建築家です。
前回に引き続き、床について考察していきます。今回はカーペット床についてです。
前回のはこちら。
カーペット床の一般的な話し
カーペット床というのはカーペット素材でできた床の仕上げなのですが、最近の住宅ではあまり使われません。フローリングが一般的なので、カーペットを住宅で使う場合にはほとんど部分使いになると思います。
繊維を織り込んで厚みがあるのでクッション性が高く、音が下階に伝わりにくいメリットがあります。お手入れもフローリングと変わらず掃除機が使用できますが、ルンバなどのお掃除ロボットは少々注意が必要です。また、フローリングなどと違って水分を含んだ汚れには少々手を焼きます。空気が多く含まれているので繊維間の隙間に液体が染みやすく、醤油やソースなどを落としてしまうとシミが残ってしまいますし、クリーニングも手間と費用が発生します。
特に動物が過ごす空間となると心配なのがおしっこや吐物ですね。。。
カーペットは柔らかいので、足裏の感覚でおしっこの場所を判断しているワンちゃんにとってはやや危険ゾーンです。匂いが残っていると失敗を誘発しやすいですし、再発防止にはしつけが必要です。
おすすめはタイルカーペット
カーペット素材は滑りにくく、膝への負担も比較的軽いので選びたい素材の一つではあるのですが、前述の通り液体汚れに弱くワンちゃんの過ごす空間としてはやや難があります。
しかしタイルカーペットはそういった弱点を克服しているように思えます。タイルカーペットはタイルと名が付くように、一般的には50センチの正方形を一単位として敷き込みます。まず汚れた場合に全体を取り外さなくても良い点と、ウォッシャブルタイプが普及している点で優れています。ペット対応品としても市販されていますし、小さなお子様がいる家庭でも使用した事があり好評でした。
アレルギーとカーペット
カーペットは繊維質なのでその繊維が舞ってしまい吸い込んでしまったら...というイメージがありますよね。実はそういった影響はほとんど無いようです。実際にはその繊維がホコリを吸着してくれるので、フローリング などに比べるとアレルギー要因を舞い難くする素材なのです。特に掃除機を使用していると、本体からの排気でホコリを舞い上げている可能性がかなり高いのですが、カーペットであれば舞い上がりを防ぐ事ができます。
動物アレルギーで悩まれている方も、幾分かはカーペットを選択する事で症状を和らげる事ができるかも知れません(あくまで一般的なカーペットの性質とアレルゲンの由来を毛に限定した場合です。詳細はまた別記事にて)
見た目
カーペット素材は柔らかい印象がありますよね。色も豊富にあるので、ナチュラルなお部屋にはアースカラー、お子様のお部屋や元気な印象にしたい場合はビビッドカラーを選ばれると良いかと思います。
犬の場合は人間と違って色の見え方に特徴があります。一般的に緑と赤についてほとんど区別がつかずくすんだ黄色に近い見え方だそうです。黄色、青は逆にくっきりと見えるようですので、ビビッドなカーペットを選ぶ際には少し気にかけてみて下さい。草っぱらに赤いボールを投げると混乱しそうですね笑
個人的にはベージュ系の毛足が短いタイプをオススメしています。汚れや毛が見やすいですし、インテリアのテイストを邪魔しにくいので(ケースバイケースですが)