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グランドスラム
この曲は音源未公開だけど、これを超える曲は作れないってくらい作詞も作曲も頑張ったし、とにかくメンバー全員の才能が爆発した一曲だと思う。
この曲は他の曲に共通している「もう子どもじゃないけどまだ大人じゃない」世界観に加えて、コロナ禍で苦しんだ自分たちの世代を、高校野球に置き換えて描いた。高校球児とバンドマンの2人が並走する形で書いた曲で、自分が思い描いた通りにならない世の中の不条理に気づき、それが夢の儚さと「大人になること」だということを2人が理解していく流れ。その中でも「静かに死んでいく幸せ」を噛み締めようと最後に奮闘する姿にも注目してほしいな。
とにかく個人的にも一番好きな曲だし、ライブハウスに聴きに来てほしい!!
作詞・作曲:山田 陽輝 編曲:びゃんど
【歌詞】
間違えて出会ったんだ 静かに死んでいく幸せを
僕は噛みしめて 君を抱きしめて
愛だって願ったんだ 最初から咲かない花だったとしても
僕は寂しくて 君が恋しくて
ただ、まだ、ファウルで粘ってた
君の手を握れない分だけ 今はギターを握っているよ
君のために書いた曲に埋もれてる
炎天下バット振りかぶって 歓声浴びるのが夢でした
陽炎がスカートを捲ってる
新曲、沈黙、できない意思疎通
心臓、緊張、出来合いの日常
三点を追って九回になって
チャンスで回ってきた
諦めたら良かった いつか果てのない幸せを求め
愛を探してて 恋を終わらせて
夢だって分かっていた たかだか十七の口約束など
僕は信じてて 正夢を願って
ただ、まだ、
終わらないこの回の攻撃が
諦めの悪さを物語ってた
ファウルで粘ってやっとわかったんだ
陽炎はスカートを揺らせない
間違えて出会ったって それもきっと何かの縁だと思って
ギターを握って バットを握りしめて
二死満塁の夏 静かに始まった最後の時を
僕は噛みしめて 今を抱きしめて
君を抱きしめるから 僕を離さないで
ただ、まだ、終わらない夏を
最終回三点ビハインド 二死満塁バッターボックスに僕
走者一掃か満塁本塁打
最後の夏三年ビハインド 既視感とクーラーボックスのジュース
君の浴衣姿に緊張してる