進まない新規事業検討とその対処方法 ケース1:課題・状況の整理
多くの会社では、アイディア出しのワークショップを実施、実際に検討テーマ(アイディア)とその概要は決まっていて、『GO』の意思決定がなされているにも関わらず、新規事業プロジェクトが『進まない』状況が起きています。
当初の計画自体が未定の状態なのでわかりにくいものの、実際は、『何らかの理由』でストップしてしまっている / 推進力を失っているので、関係者の間できちんとコミュニケーションし直して、プロジェクトの『テコ入れ / 加速化(Acceleration)』が必要です。
新規事業が進まない3つのケース
少し乱暴ですが、進まない新規事業には大きく3つのケースが存在します。
1.何が課題かわからない
2.やっているけど進まない
3.次に何をすべきかわからない / 特定の課題で止まっている
本記事では、1について詳しく解説していきたいと思います。
こんな声が聞こえてきたら要注意
下記のような声が聞こえてきたら、ケース1の状況に陥っている可能性を疑いましょう。(実際にプロジェクトを進める立場の方は自分の胸に手を当ててみてください)
検討テーマ(アイディア)に対して『GO』の意思決定はもらったものの、この後どのように具体的にしていけばよいのかわからない
情報を集めたり、インタビューしたけれども、次にどうしたらよいのか迷っている(わからない)
これは何が起きているかというと、最初の意思決定ポイント(社内提案制度など)を通過するために全力を注いだ結果、その後の道筋が描かれておらず、自身の現在地を把握できていない状況に陥っているのです。
対処方法:状況を整理する
状況の整理と言ってしまえばそれまでなのですが、下記のものが全部そろっているか、今一度確認してみましょう。案外、抜け漏れているケースがあると思います。
・プロジェクトの目的、ゴール
・初期スケジュール
・各種与件(リソースなど)
・これまでの活動および成果
・現時点でできていること/できていないこと
・課題の洗い出し
・課題の構造化
一旦ピットインして整えましょう
上記を整理するためには、当事者以外の人に協力を仰ぎ、客観的に状況を見つめ直すと良いです。社内に相応しい人がいなければ、第三者の力を借りるのも一つの手です。落ち着いて状況を整理し、内省してコンディションとモチベーションを整え、些細な悩みや困りごとを共有しながら、スタート地点に戻るつもりで計画を練り直してみましょう。このケースは、案外小さな問題が突っかかっているだけで致命的な状況に陥っているわけではないことの方が多いです。
新規事業プロジェクトは起業と同じで、本質的には孤独です。また、周囲から(悪気なく)無責任なアドバイスやプレッシャーを受ける点も似ているでしょう。もしも孤独を感じることがあるのなら、まずはよき理解者を見つけ、集中して取り組める環境を整えることが、無理して前に進もうとするよりも、最終ゴールに近づくと思います。
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