八神純子さん"ヤガ祭り the 5th" (2023/10/27,28 昭和女子大学 人見記念講堂)
八神純子さんが「歌いたい曲を歌いたいだけ歌う」"ヤガ祭り 5th"(前夜祭を含め2days)に行ってきました。
ここでは印象に残ったことと、セットリストを掲載しています。
■ 日程
ヤガ祭り 5th〜前夜祭
日時:2023/10/27(金) 19時開演
会場:昭和女子大学 人見記念講堂
ヤガ祭り 5th
日時:2023/10/28(金) 16時30分開演
会場:昭和女子大学 人見記念講堂
■ ヤガ祭り 5th〜前夜祭
初めて開催された前夜祭は、二人のピアニストに、2人のゲストミュージシャンを交え、じっくり聴かせる曲を中心に17曲披露。
前半は各ピアニストとのデュオ
まずは、宮本貴奈さん(ピアノ)とのデュオで恒例の「ヤガ祭りのテーマ」でスタート。
ゲストとして大阪交響楽団の首席ソロコンサートマスターであり、八神さんの大ファンという森下幸治さん(ヴァイオリン)を迎え入れ、最新アルバム「TERRA」の収録曲でレコーディングにも参加されている「ずっと見ていて」と「誓い」を銘器ストラディバリウス(1680年のイタリアクレモナ製)の芳醇で艶やかな音色とともに。
参照したサイト:
森下幸治さんインタビュー
🔗Aktio Note
そして、塩谷哲さん(ピアノ)に交代し、学生時代に八神さんのコンサートツアーのサポートをされていた溝口肇さん(チェロさん)を迎え入れ、塩谷哲さんの演奏、編曲の「チョコと私」(NHKみんなのうた(2014))と、アルバム「Here I am〜Head to Toe〜」の収録曲でレコーディングにも参加されている「約束」をチェロの暖かい響きとともに。前半のラストは、塩谷哲さん作曲の「星の夜」のカバーを。
参照したサイト:
溝口肇さんインタビュー
🔗JASLAC
後半はダブル・ピアニストと
後半は、塩谷哲(ソルト)さんと宮本貴奈さんの連弾で、「普段できないことをやる」のがヤガ祭りであるというお話から今回の"課題"だったという11分の壮大な組曲「TERRA」や、タンゴとスイングでの「パープルタウン」、「濡れたテラス」など。
アンコールは「負けないわ」をオールスタンディングで。
前夜祭を終えて
塩谷哲さん、宮本貴奈さんという個性の異なるピアニストとのデュオを拝聴できたり、ダブル・ピアニストとのセッションを拝見できたり、見どころ聴きどころが満載で、八神さんが歌っていない部分も含めて、とても楽しかったです。
会場は、一昨年にリニューアルされた音響の良さに定評のある東京・三軒茶屋の昭和女子大学人見記念講堂(2008席)。ホールの公式HPによると、ピアノは、スタインウェイとベーゼンドルファーの2台のフルコンを完備。
恒例の渋谷・オーチャードホール(2150席)が周辺の再開発の為、使えなくなった中で、また、首都圏におけるホール・劇場の不足問題が取り沙汰される中で、今回のヤガ祭りの為に、人見記念講堂(2070席)を押さえた八神チーム・スタッフのみなさま、Good Jobであります。
前夜祭のセットリスト
■ ヤガ祭り 5th
二日目は、従来通り、お馴染みのバンド ヤガミグミの面々に、ホーンとストリングスを加えた総勢13人の豪華な編成で、往年ヒット曲やライブ定番曲が加わり全32曲。約3時間半を超えるライブでした。
「TERRA」そして「ひめゆりの丘」
第一部のラスト。巨大なスクリーンが緞帳のように降りてきて、ステージ上には、八神さん1人となり、何が始まるのかなと思いきや・・・
1年間かけて日本全国、海外で撮影された"短編映画"をスクリーンに表示し、壮大な組曲「TERRA(ラテン語で地球の意味)」の世界観を映像を交えて表現。「TERRA」の叫び声を少しでも表現できたらと。
TERRAの映像編集は、ベースの立川智也さんとの紹介あり(今回SOKUSAIさんのトラで参加)。
そして休憩を挟んだ第二部の冒頭のMCで「TERRA」の映像で描き切れなかったものとして「戦争」をあげ、沖縄・ひめゆり平和祈念館への訪問から生まれた「ひめゆりの丘」を弾き語りで。
参考記事:
中日新聞コラム「平和願う心 受け継いで」 🔗八神純子オフィシャルウェブサイト
名盤「Mellow Cafe」の完全再現演奏
今回のスペシャルは、米国移住後にリリースされた名盤「Mellow Cafe」(1992年)に収録された曲が収録順に完全再現されました。
NECアベニュー時代(1987-1994)のアルバムは名盤が揃ってるのですが、その中でも「Mellow Cafe」は名作だと思ってまして、改めて今の八神純子さんで全曲拝聴できて感無量。ライブで拝聴するのは20数年振りという曲もありました。
余談ですが、このアルバムの制作ノート(セルフライナーノーツ)が八神純子さんのファンサイト「J's Cafe」さんに掲載されてます。この制作ノートを拝見した当時、このアルバムを手にこのアルバムの楽曲が制作された風景を感じる為にLAを訪れたいものだと思ったことを思い出しました。
参考サイト:
八神純子さんのファンサイト
🔗J's Cafe
(Topページ→ディスコグラフィー→ALBUM INDEX→「Mellow Cafe」)
そしてこれも余談ですが、久しぶりに旧ファンクラブ「Key of "J"」(1997-2001)の会報を見返していたら、NECアベニュー時代のアルバム6枚を対象とした人気曲アンケートというのがあり、このアルバムから4曲がトップ10入りしておりました。当時のファンの間でもとても人気が高い曲が揃ったアルバムだったことが伺えるかと思います。
シークレットゲスト
ヤガ祭り恒例のシークレットゲストは、なんと大黒摩季さん!!!
イントロが流れて大黒摩季さんを招き入れると会場は総立ちとなり、まずは、大ヒット曲の「ら・ら・ら」をデュエットで。サビの「らら ららら・・」のところでは、大黒摩季さん手の振りに合わせて、オーディエンスも手を振り、会場全体が一体に。
さらにサプライズだったのは、このヤガ祭りでの大黒摩季さんとの共演の為に、八神さんが書き下ろしたという「My friend My proud」をデュエットで。この曲ですが、東京と兵庫西宮で開催されるBillboard Classics Festival(フルオーケストラとの共演)でデュエットされるとのことです。楽しみですね。(参考として、公式HPのリンクを「関連記事」の欄で貼っておきます)
ラストは「パープルタウン」をノリノリでコラボ。この曲でヤガ祭りの本編が終了といのもサプライズな演出でした。シークレットゲストは、ヤガ祭りの恒例となっておりますが、ここまでサプライズの連続だったのは初めてではないでしようか。凄かったです。
終わりに
前回のヤガ祭りのアンコールで、歌い足りない、来年は、二日間やりたい、と話されたことがキッカケで実現された今回のヤガ祭り。
二日間に渡って、様々なサプライズが盛り込まれていて、想像を遥かに超えた素晴らしい二日間でした。
有言実行で新たなことにチャレンジを続ける八神純子さんには、最大級のリスペクトを送ります。
ヤガ祭り5thのセットリスト
■ 関連投稿
八神純子さん公式Facebookより
■ 関連記事/コラム
八神純子「ヤガ祭り」4時間32曲、3オクターブで歌いまくり ゲスト大黒摩季と新曲デュエット(日刊スポーツ)
八神純子の雨がやんだら(毎日新聞 コラム(有料記事) )
「ヤガ祭り」はやめられない
Billboard Classics Festival公式HP
■ 関連エントリ
塩谷哲さんとの共演
宮本貴奈さんとのデュオ
NECアベニュー時代の振り返り
旧ファンクラブについて
ヤガ祭り4th
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?