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最近話題の「旅先ふるさと納税」が本当に盛り上がっているのかという話

※画像は、「テレ朝news」さんから拝借しております。

ふるさと納税エバンジェリストの阪上です。
今日は、最近話題の「旅先ふるさと納税」を取り上げたいと思います。
現地(地方)を訪れるということでは、以前からある「体験型ふるさと納税」とよく似た形態のものと思います。
肉、カニ、米のような返礼品を送って終わりではなく、地方を訪れるということでイメージが良いため、メディアに取り上げられることが多いので、すごく盛り上がっている印象がありますが、本当のところどうなのかお伝えしたいと思います。

1.旅先ふるさと納税を正しく理解してもらいたい

なぜ、今回このようなことを取り上げるのかと言いますと、最近、多くの自治体さんでは、コロナの影響もあってか、ふるさと納税(寄附)を沢山集めたいというニーズが強いと感じますが、そこを目的にするのであれば、これらは、役に立つ場合とそうでない場合があるので、そこをちゃんと理解しておかないといけないと思ったからです。
でも、体験型や旅先ふるさと納税自体を否定するわけでなく、あくまでも役割が違うということなので、誤解の無いようお願いします。
それと、あくまでも私見ですので、それを前提に読んでください。

一般的に言われていることですが、体験型や旅先ふるさと納税は、現地を訪れる必要がありますので、送って終わりの返礼品よりも需要は高くありません。もちろん、わざわざ行ってでも体験したい、活用したいというものであれば別ですが、そのような魅力的なものはどこにでもあるものでは無いので、話題性はありますが、基本的にこのような返礼品は、寄附を押し上げるほどの効果はありません。
数か月前に近畿のある道の駅で旅先ふるさと納税ができるという報道がありました。ここは凄く繁盛していいて、私もよく立ち寄り地場のフルーツやお菓子を購入していました。
しかし、先日その自治体さんに問い合わせたのですが、ほとんど利用は無いようです。そのように繁盛している道の駅でさえそんな感じです。
正直、予想通りと言ってはなんですが、そんなことだろうと思ってました。
名誉のためにお伝えしておくと、その自治体さんも寄附が大きく伸びるということは期待していなくて、ファンづくりのきっかけになればと考えて導入されたそうです。

2.中には成功例も・・・、違いは?

旅先ふるさと納税で成功している事例もあります。
グローキーアップさんの「自動販売機型のふるさと納税」です。
皆さんもご存じだと思いますが、中でも成功しているのは、ゴルフ場への設置です。とあるゴルフ場では、月に1000万円以上も寄附があったとか。

そこで、なぜ道の駅では成功せず、ゴルフ場では成功するのか、ちょっと考えてみました。皆さんもお分かりだと思いますが、たぶん客層ですよね。
道の駅は、ゴルフ場よりも来場者が多いと思いますが、目的としては、旅行や出張などの移動途中にお土産を買うなどで立ち寄る方が多くて、利用頻度もそれほど高くないと思われます。
一方で、ゴルフ場は、道の駅より来場者は少ないと思いますが、ゴルフ場には会員制度もあり、繰り返し来られる方が多いんじゃないかと思います。また、ゴルフは、毎月、毎週プレイされるという方もいらっしゃるんじゃないかと思います。
なので、いつも行くゴルフ場に自動販売機があれば、「おっ、ふるさと納税でプレイできるのか!?」とか「次のプレイはふるさと納税で」という、超シンプルな行動なのでは無いかと思います。
でも、道の駅だと、次いつ行くか分かんないのですし、旅行気分で財布の紐も緩んでいるでしょうから、わざわざふるさと納税しようという行動にはならないんじゃないかと。

あと、「自動販売機」というのもハードルを下げているじゃないかと思います。スマホを触ったことの無い人はいても、自動販売機で物を買ったことのない人は居ないと思います。この誰でもつかったことのある媒体を介してということがアナログながら逆にウケているんじゃないかと考えています。

3.まとめ

旅先ふるさと納税がダメだとは思わないのですが、まだまだ利用が広がっていないと思います。旅先というキャッチコピーはついてませんが、トラストバンクさんの電子感謝券(現:チョイスPay)も、たぶんもう6年くらい運用していると思いますが、それほど定着している印象は有りません。本市の「さのPay」も同様です。
良いか悪いかは別にして、やはり返礼品は、送ってお終いのものが人気があることは間違いなく、このように体験型や旅先ふるさと納税、自動販売機やチョイスPay(さのPayもw)など、現地に訪れて利用するようなシロモノは、なかなか広がりを見せていないと言えるんじゃないでしょうか。

なので、今のところ盛り上がっているのは、旅先ふるさと納税全部ではなく、グローキーアップさんの自動販売機だけで、その中でもゴルフ場など、繰り返し利用されるような施設など、一部に限定されるんじゃないかと思います。

あと、ここでは触れませんでしたが、先月発表された、さとふるさんの「PayPay商品券」ですが、あれはヤバイことになるでしょうね。
もはや、チョイスPayもさのPayも風前の灯火です。
長くなりますので、この件については、別の機会に触れたいと思います。


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