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乙武質問箱「イジメといじりの違いについてどう思いますか?」
友人が「マシュマロ」というサービスを使っているのを見て、面白そうだなと。というのも、AIがネガティブな内容は削除してくれるので、ポジティブな内容だけがやりとりされるのだとか。へえ、そんなことができちゃうなんて、AIって賢いんだなあ。
というわけで、早速、このマシュマロを使って質問を募集してみました。みなさん、多くのメッセージをありがとうございます。今日はこのなかから、こんな質問に回答してみたいと思います。
この話題、先週から盛り上がっていますね。おそらく、評論家・宇野常寛さんが、ホリエモン祭で芸人・カジサックさんに「失礼な絡みをされた」として、主催者に事情を説明し、ギャラも返還した上でイベントを後にしたという件に端を発してのことだと思います。
これに対しては、NON STYLE・井上裕介さんやウーマンラッシュアワー・村本大輔さんらが自身の見解を述べ、それぞれ話題になっています。私自身はお二人のようにお笑い芸人ではないので、彼らのような観点からこの問題を語ることはできません。
ただ、質問主さんもご指摘されているように、私のTwitter上ではよくフォロワーさんたちが私の障害をイジり、私がそれに応酬するといったやりとりがテンプレとなっているので、ここではそうした観点から語ってみたいと思います。
まず率直に言うと、フォロワーさんの障害イジリを不快に思ったこと、ほとんどないんです。その理由は単純で、私自身がこの著しく欠けた肉体に思い悩んでいないから。コンプレックスに思っていないから。だから、いくらイジられたところで何とも思わないんですよね。
ところが、最近、中年太りが始まってきて体重増が著しいのですが、もしもそのことをイジられ多としたら、ちょっと気分悪いです。なぜなら、気にしてるから(苦笑)。客観的に見たら、どう考えても体重が増えてきたことなんかより、手足がないことのほうが重大だし、イジってはいけないことのように映ると思うのですが、私にとっては逆なんですよね。
さて、私がこうした態度を表明すると必ず出てくるご意見が、「乙武さんが“障害イジリ”をOKだとすると、他の障害者のこともイジっていいのだと勘違いする人が出てきてしまう」というもの。いや、おっしゃることはよくわかります。でもね、これに対しては、声を大にして言わせてください。
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