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「タイパ真理教」の信者であるあなたへ。

 みなさん、グリーンバードをご存知でしょうか?

 グリーンバードとは、「きれいな街は、人の心もきれいにする」をキャッチフレーズに、2003年に東京の原宿・表参道で立ち上がったゴミ拾いをするボランティア団体です。

 原宿から始まったムーブメントは、いまや日本国内だけでなく、海外にまで広がって100を超えるチームに。私が発起人となって2014年に誕生させた新宿チームも、その100を超えるチームのひとつです。

 私が新宿チームを立ち上げようと思ったきっかけは、2014年2月大雪でした。東京都内でも20センチを超える積雪に見舞われるなど、20年ぶりとなる大雪。もちろん、交通網はストップし、首都としての機能は麻痺しました。

 個人宅でも雪かきが必要なレベルではあったものの、「雪かきできる体力」がある家庭ばかりではなく、ずっと真っ白なまま数日間放置されたままの箇所も目につきました。そうした光景を見て、「これが震災だったら、どうなってしまうのだろう」と恐怖を覚えました。もちろん、脳裏には3年前に起こった東日本大震災のことも浮かんでいました。

「日頃から地域社会でのコミュニケーションを増やし、いざという時に『あの人は大丈夫かな』『見に行ったほうがいいかな』と支え合える関係性を築いていくことが必要なのではないか」

 マンション住まいでも、となりにどんな方が住んでいるのかもわからない。そんな希薄な関係性が基盤となってしまっている都心部だからこそ、いざという時のために“ご近所付き合い”を増やしておいたほうがいい。そのきっかけになればとゴミ拾いに目をつけたのです。

2014年の発足当時。私も若い!

 だから、新宿チームのコンセプトは、「楽しくゴミ拾い」「おしゃべりを楽しむ」。とにかく参加してくださった方々が楽しく交流して、「ああ、楽しかった」「また参加したいな」と思ってくださることを主眼に置いていました。

 私のバトンを受け取り、3代目の代表として新宿区議会議員・伊藤陽平さんが活動を続けてくださったこともあり、このたび新宿チームは10周年を迎えることができました。当日は、早稲田大学周辺のゴミ拾いをした後、仲間たちで小宴を催しました。

10周年を記念して、仲間たちと。


 その様子をSNSに掲載したところ、「乙武さんはどのようにゴミを拾うのですか?」という質問が来たので、以前に撮影したトングを使ってゴミを拾う写真を投稿しました。


すると、次々とこんなリプライが送られてきました。

さて、これらのリプライを見て、みなさんはどのように感じましたか?

私は——。

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「乙武洋匡の七転び八起き」
https://note.com/h_ototake/m/m9d2115c70116

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