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あらためて『十七条憲法』を読み返してみたら、いまこそ噛みしめたい教えが書かれていた。
毎日、読書と筋トレに明け暮れているオトタケです。
最近は、アマルティア・センというアジア人として(彼はインド人)初めてノーベル経済学賞を受賞した経済学者の著作を読み漁っているのですが、その中でなんと聖徳太子が制定したと言われる「十七条憲法」について言及している箇所があって驚きました。
「十七条憲法」、みなさんもうっすらと記憶にありますよね。たしか小学校6年生くらいで学んだはず。これは「憲法」と名付けられてはいるものの、現代の憲法のように「国民が国家権力を制限するもの」といった性質は帯びておらず、どちらかというと役人が仕事に励む際の指針を示した「心構え」といった性質のものです。
さて、この「十七条憲法」。いったい、どんなことが書かれているんでしたっけ?
覚えているのは「和を以て貴しとなす」と「篤く三宝を敬え」と、えーと、えーと……すみません。恥ずかしながら、限界です。十七条もあるはずなのに、たった二つしか覚えていませんでした笑。
というわけでネットで検索し、あらためて読み返してみると……なるほど、さすがに1400年以上も昔に書かれたものだけあって、当然、現代にマッチしないものも多くあります。
そもそも、第二条「篤く三宝を敬え(仏教を篤く信仰しなさい)」なんて、役人の心構えだとしても、完全に信教の自由を侵害してますよね。ほかにも第八条「羣卿百寮、早く朝りて晏く退れよ(多くの公卿や役人は、朝は早くに出仕し、夕方は遅くまで残って仕事しなさい)」なんて、いまだったら間違いなく「労働環境がブラックだ」と言われてしまうに違いありません。
とまあ、先ほども書いたように、1400年以上も前に書かれたものですから、現代にマッチしなくて当然なのですが、アマルティア・センはその著書の中で、それでも現代にも通ずる大切な教えがあると述べているのです。
さて、センが指摘していた箇所を読んでみると——。
なるほど、たしかにその通り!!
これは現代にも通じる話、そしてコロナ時代のいまだからこそ、いま一度、噛みしめるべき内容だと激しくうなずかざるを得ませんでした。
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