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「障害とは何か?」を考えるための10の質問。
先日、大阪市で開催された「乳幼児療育カンファレンス」というイベントに登壇させていただいた。
会場では終日さまざまなテーマでパネルディスカッションが行われていたが、私は午前と午後にそれぞれひとつずつ登壇の機会をいただいた。
午後に登壇したパネルディスカッションのテーマは、「障害とは何か?」。東京学芸大学の大学院で教育学を専攻するモデレーターの方が「ずいぶんざっくりしたテーマですよね」と苦笑いしていたが、たしかに「障害」とひとくちに言っても、私のような身体障害から知的障害、精神障害までおり、その特性は多岐にわたる。
また、同じ身体障害でも私のように先天性の者もいれば、事故や病気により障害を負った中途障害者もいる。これらをまとめて、ひとくちに「障害」と語ることは非常に困難であるだけでなく、誤解を生んでしまうことにもつながりかねない。そうした危険性も孕んだテーマではあったものの、大阪大学で比較文明学を専攻する准教授や、「思いやり検索」と題した日本最大級の“配慮プラットフォーム”を運営する方のお話は具体的な例にも富んでいて非常にわかりやすかった。
そんななか、私は登壇者中、唯一の障害当事者として、こんなお話をさせていただいた。
「いまから私がお話する10のケースのうち、みなさんは『これは障害だと思う』『これは障害とは言えない』と判断して、それぞれに○×をつけてください。いいですか、それではいきますよ」
①両手両足がない人
②右腕が一本ない人
③右手の小指だけない人
④手が4本ある人
……
……
なかには、ギョッとする質問もあるかもしれないが、少し丁寧に解説をしてみようと思う。
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「乙武洋匡の七転び八起き」
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