二階さんが主張する「地方の声が届かなくなる」は本当か。
前略、二階俊博様。
寒さ厳しき折、いかがお過ごしでしょうか。幹事長の座を退いてからも、メディアを通じてご活躍のほど拝見いたしております。特に最近では、衆議院議員選挙の定数見直しについてのご発言をよくお見かけいたします。
「一票の格差」については、昨年10月に行われた衆院選でも最大で2.09倍の格差が生じていました。これについては2016年に制定された衆院選挙制度改革関連法に基づき、次回以降は「10増10減」で調整されることになっています。
この方針について、二階さんは次のような発言をなさっていました。
「腹立たしい」
「政府の方針は間違いがあるのではないか」
二階さんがここまでご立腹なさっているのは、ご自身の選挙区である和歌山県の議席数が「3→2」と削減対象になっているから、と言われています。たしかに、現在は参議院議員を務める世耕弘成さんが衆議院に鞍替えするという話もあり、和歌山の議席が減らされてしまうとご自身、もしくは後継と目されている御子息が落選の危機に晒されてしまうという見方もできるでしょう。
ですが、もちろん二階さんはただひたすらにご自身のことだけを考えるような政治家ではないと信じております。上掲の記事にもあるように、地方の議席が減らされることで「地方の声が届かなくなる」ことを危惧されているのだろうと思います。
しかし、と私は思うのです。だとすると、次のような疑問が湧いてこないでしょうか。
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