コレクティブインパクトを市民活動に活かす3つの視点。


渋谷区が抱える社会課題の解決策を立案・実行するまちづくりプロジェクト「渋谷をつなげる30人」を主催されている、株式会社フューチャーセッションズのイベントに参加してきました!



イベントタイトルは、ズバリ・・・

コレクティブ・インパクト・ゼミ


※コレクティブインパクトとは

様々なプレイヤーが共同して社会課題解決に取り組むための一つのスキームであり、共同の効果を最大化するための枠組みのことを指す。ある特定の社会課題の解決に取り組むプレイヤーは自治体、企業、NPO、政府、財団など様々な分野で多数存在する。そのようなプレイヤーが社会課題解決に個別に取り組むのではなく、Collective(集合的)にインパクトを起こすことを重視し、その実現のための具体的なアプローチを指すこともある。

(出典 https://ideasforgood.jp/glossary/collective-impact/ )



「渋谷をつなげる30人」(渋30)の第三期生による「落書き消しプロジェクト」の活動を事例に、フューチャーセッションズの加生さんが「コレクティブインパクト」的な視点で活動を解説しながら、プロジェクトのメンバーと語り合う、2時間の少人数トークイベントでした。


※「落書き消しプロジェクト」については、以下の動画と、Forbes記事も参照ください




イベントに参加して感じた コレクティブインパクトを市民活動に取り入れる際のポイント を私なりに整理してみました。


★コレクティブインパクトを市民活動に取り入れる際のポイント★

1)お互いを理解し合うこと

2)お互いに提供し合うこと

3)お互いに前進を意識した行動をすること


ポイントはこの3つかなと考えています。

なぜそう考えたのか?
その理由について書いていきます。



(以下、文中の画像は、ボッシュさんのYoutube動画のスクリーンショットです)




1)お互いを理解し合うこと



<イベントで伺ったお話>

昨日お話されていた、「落書き消しプロジェクト」の4名の皆さんは

・アーティスト
・渋谷区役所 職員
・ビームス 社員
・ボッシュ 社員

という方々でした。

それぞれ、自分(もしくは自社)で出来ることを考え、持ち寄りながら活動をつくっていました。


※たとえば、ビームスの中村さんは、活動で使うビブスやユニフォームを作っていたり・・・



<私が考えたこと>


コレクティブインパクトは、企業やNPO、自治体、市民など、様々な主体が協働することにより起こる、ある種の化学反応だと、私は思っています。


「化学反応」を起こすためには、まずは「自分自身のこと」を知らなければ始まりません。

自分はどんなリソースを持っているのか、人に伝えられる状態でいることが必要なんだと感じました。

(リソースの一例)
・好き、嫌い
・得意、不得意
・知見
・出来ること
・持っているモノ
  など・・・・


自分のことを知ることが出来た、その次のステップは、「自分」のことを、周りに共有すること

「この人はこんなことが出来るんだ」
「私と一緒にこんなことがやれないかな」
「自分だったらこれが出来そうだ」

自分のことをメンバーに伝えていく中で、自分の「役割」が見えてくる。
・・・いや、「見えてくる」という受け身よりも、「つくっていく」と言った方が近い気がしますが・・・。



そうやって、お互いの理解が深まっていくことが、「コレクティブインパクト」の手法で価値を作っていく際に、はじめに必要な事ではないかと、私は感じました。



<私が考えたこと2>


これまで、「自分」 対 「周りの仲間」という捉え方をしてきましたが、理解し合うべき「お互い」は、他にもあるのかもしれません。

以下のような軸で活動を捉え、双方のことを理解する努力が、活動を円滑にするのかもしれないなと、考えています。

(捉え方の軸の一例)

「自分」 対 「仲間」
「賛成」 対 「反対」※
「東京」 対 「地方」
「若者」 対 「年長者」
「繁忙期」 対 「閑散期」

・・・など

※「賛成」 対 「反対」という捉え方は、今回のイベントで加生さんがおっしゃっていました。





2)お互いに提供し合うこと


<イベントで伺ったお話>

※先ほどのビームス・中村さんのお話と被るので割愛します

※ちなみに、ボッシュの室井さんは、自社の機械を活動で活用されたり、渋谷区役所の丸山さんも役所内で様々な情報収集等をされていたそうです




<私が考えたこと>


「理解」だけでは、モノゴトは動き出しません。

考えたことは、行動に移さなければいけません。
(「考えてばかりいないで動こうよ」って、私も周りからよく叱られます…汗)


先述した 1) で「理解し合った」私たちが次にすべきこと、それは・・・リソースを提供し合うことだと考えます。

自分のスキルを使って、何かを作ってみる
自分の経験を活かして、困っている仲間にアドバイスする
空いた時間を使って、何かの活動に関わってみる


リーダーの傍嶋さんはイベントで

みんなの「ちょっと頑張ろう!」を集めながら活動している

とおっしゃっていましたが、まさにその通りだと感じました。





3)お互いに前進を意識した行動をすること


<イベントで伺ったお話>


・「アウトプットの速さ」は意識していた(傍嶋さんコメント)
・「モノ」が出来ると、進んでいるという感覚を持てる(ビブスを見た、他の「渋30」メンバーの方からのコメント)




<私が考えたこと>


ここが一番、私がハッとしたことです。

「お互い(のリソース)を理解」して、「お互いに(リソースを)提供」した・・・その先に必要なこと。

それはもう、「行動」あるのみです。
しかし、ただ行動すればいいわけではありません。ここがミソです。


今回のイベントでお話されていた皆さんから感じた「雰囲気」に、そのヒントがありました。

キーワードは 「前進させる」 ということ。
私はそう感じました。


「社会課題の解決」と捉えてしまうと、課題ばかりが目に入ってきてしまい、どうしても「やれない理由」を探したり、嘆いたり、諦めたり・・・

ネガティブな雰囲気、停滞感が漂いがちです。
(…こんなことを書いておきながら、私自身もそんな節がありました)


しかし、今回の「落書き消しプロジェクト」の皆さんには、不思議とそんな重たい空気を感じませんでした。むしろ「ただ前を見ている」そんな力強い印象を受けるほど。


そんな皆さんを見て、活動を「前進させる」という意識の大切さを、ふと感じたのでした。


※「コレクティブインパクト」と言うくらいですから、「インパクト」を意識した行動が必要になるわけで。そう考えると、ある程度意識の強い方が集まっていた、ということも言えなくないと思いますが・・・。






以上になります!

イベントに参加し、本当にたくさんのことに気づかせて頂き、大変有意義な時間を過ごせました。

そこで感じたことを少しでも多くの皆さんと共有したいと思い、書きました。


閲覧下さりありがとうございました!

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