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もう1人の自分を作り出すと、慌てない自分になれるよ。の話

こんにちは。弁護士の紙尾浩道です。

皆さんは、「もう1人の自分」を作れていますか?

はて、なんのことやら?


大丈夫です。詳しく説明しますね。

本題に入る前に、「あれ、昨日までの連続シリーズは、どうした?」という方がいると思うのでご説明。
昨日まで、インターネット上の匿名攻撃に対しての法的論点整理(全8回)を開催していました。
(開催っていうとイベントみたいですね〜)
こちらは、4回目を昨日までで終え、折り返しを迎えたので、ここでコラム的に一呼吸置いてみることにしました。
ここまでの回は、昨日(2021.5.14)までの投稿をご確認ください。

このことを説明するのに、私の人生の中で欠かせないのは、やはり司法試験とテニスです。

あ、そうそう、今日は令和3年司法試験の3日目(刑事系科目)ですね!
受験している皆さん、あともう一踏ん張りです、頑張ってください!
先輩として、こんなに人気のない職業にしてしまって、そこを挽回するために「面白いこと」をたくさんやっていますので、合格の暁には、ぜひ一緒に、「面白いこと」をやりましょう。私だけでは手が足りないので。
そんな、受験生の皆さんにも、今日の話は心の支えになるかもしれません。

司法試験では、絶対に「見たことのない問題」が現れます。

しかも、RPG(ロールプレイングゲーム)とは違って、直前に村人からボスの弱点のヒントが聞けたり、ダンジョンの中で、フックショットを拾えて、これをボス戦に使いそうだとかわかる感じではなく、突然、ゴロンの里あたりでガノンドロフが出てくる感じです。
#わかった人は偉い

そんな時に、1人で立ち向かうと、「うわー、どうしよう、この問題、全然分からない!もう大ピンチだー!!」とパニックになりますよね。

ここで、「もう1人の自分」登場です。

私世代の方は、闇遊戯が現れる感じでイメージしてもらって、んー、そうですね、最近の子は、宿儺(すくな)なのかしら?

「落ち着くんだ、もう1人のボク」

と声をかけてもらい、まず敵全体を教えてもらいます。

「この試験は全然60問で構成されているから、この未知の問題に10分かけて、既知の問題3問を失う方が傷が深いぞ!」

さらに

「しかも、この未知の問題はやっかいだ。10分かけても倒せるかどうか分からない!10分かけて倒せるはずの3問を失い、その上この未知の問題まで失って4問失うのなら、いっそこの未知の問題は無視しよう」

と。

テニスでも現れます。

相手のサーブが強くて手に負えない時に

「相手のサーブをうまくリターンして足元に沈められる可能性は、今の状況だと10%くらい(10回に1回)。それならば、ロブで確実に返して、さっきから2回連続でスマッシュをミスしてる人に決められるか否かを託そう。」

とか

「味方がミスで縮こまっている。ここはこっちで動こう。動いて点が取れれば儲けものだし、仮に動いてミスしても、そのミスは味方のせいじゃなくて自分のせいになるから、こちらで引き受けられる。」

などなど。

ちょっと気持ち悪いかもしれませんが、自分の中で会話していたりします。

これを失うと、多分、感情派なカミオは、「くっそー、なんとしてもあのサーブをしばいて、あのプレーヤーにギャフンと言わせてやる!」と力んだり、「ふざけんなよ、ミスするなよ!」と味方に怒ったりしてしまいます。

日常生活でも、そうなんです。

カミオは、割と熱くなりやすく、欲張りなので、悔しいと必死になって巻き返そうとしてきますし、面白そうなことがあると後先考えず飛び込もうとします。

あなたがもし、パニックになりやすい、感情的になりやすかったら、もう1人の自分を出現させることをオススメします。

夫が、何度注意しても洗濯物を脱ぎ散らかしてしまった時、ムキーとなってもう一度怒りたくなりますやね?

そこでもう1人の自分が登場です。

「落ち着け。あれだけ言っても聞かないからには、きっと同じように命令しても聞かないぞ!公共の場所にあるトイレで、『綺麗に使ってくださってありがとうございます』というチラシを貼ってあるのと同じで、『洗濯物を早めに出してくれてありがとう。せっかくだから、洋服を脱いで、脱衣所のカゴまで持っていってもらえると助かるわ。』と言い方を変えてみるんだ!」

とかね。

ちなみに、上の言葉には、ナッジと呼ばれる行動経済学の考え方が使われていますし、命令の二重化というテクニックも使われています。
ナッジとは、小突くという意味ですが、転じて、人に命令せずに行動を促すことを指しています。
命令の二重化は、人は、1つの命令をされると反抗したくなるようにできているところ、2つ以上の命令を組み合わせると、まず、どちらの命令に反抗しようかという判断に迫られて、最終的には反抗するのを諦める性質があるという研究基づくテクニックです。
なので、カミオは幹事をする時には、
『今すぐ、スケジュール帳を開いて、調整さんに入力をして、お返事をくれると最高に喜びますー!』
と書いています。
もう、わかりますよね??

まとめます。

もう1人の自分、出てくると強い。

以上、もう1人の自分を作り出すと、慌てない自分になれるよ。の話でした。

明日は、また元通り、SNSの匿名攻撃に戻りますね!

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かみおひろみち
記事をお読みいただきありがとうございます。弁護士は縁遠い存在と思われないよう、今後も地道に活動をしようと思いますので、ご支援よろしくお願いします。