今更聞けない、スポーツ団体ガバナンスコードって何?の話(第7回/全8回)
こんにちは。弁護士の紙尾浩道です。
今日もスポーツ団体ガバナンスコード(以下「GC」といいますね)のお話の続きです。
と、その前に。
昨日、記事をアップするのを忘れていました。そのため、今日アップした「第6回」の記事は、昨日分で、5月4日分はこちらの記事です。
ごめんなさい。
あと、なぁなぁになってしまうことが多いので、記事をアップする時間帯を7:30前後と固定しようと思います。
さて、本日は、原則6、つまり一般スポーツ団体向けは最後の原則です。
原則 6
高いレベルのガバナンスの確保が求められると自ら判断する場合,ガバナンスコード<NF 向け>の個別の規定についても,その遵守状況について自己説明及び公表を行うべきである。
簡単な言葉で言うと、
ちゃんとしなきゃいけない規模や性質の団体さんは、『ガバナンスコード【NF向け】』を守れるように努力して、その取り組みの進捗具合を、公表してくださいね
ということです。
この記事に最初に出会った方もいると思うので、「NF」ってなんぞ?ということについて少し説明しておくと
NFは、国内中央競技団体(National Federation)の略で、日本〇〇協会とかいう名前がついている、国内において、そのスポーツの唯一かつ最上位の統括団体のことです。
具体的には、こんな感じです。
【鋭い方には、カミオの関係する団体や、今後やってみたいスポーツだろ!とバレてしまうかも。ま、いいか!胸を張ってバラします!】
◆日本バスケットボール協会
◆日本パデル協会
◆日本フレスコボール協会
◆日本ビーチテニス連盟
(独り言。
サムネイル表示きっちりさせてくるあたり、さすがやなPRチーム。)
さて、だいぶ脱線したので本筋に戻ります。
こんな〇〇協会に対しては、GCは、より厳しい基準を設けたバージョンを用意しています。
↓↓↓こんな感じです。↓↓↓
何がって。
もうお気づきですね?
めっちゃ厳しい!!
そもそも、NFの、かなり大きなところですら、今、ひーこら言って体制を整えようとしています。
そこへ来て、経済的・人的な余裕がNFに比べてうんと少ない一般スポーツ団体に上記の厳しい基準を強制はできない。
という事情からできた原則であると思います。
具体的には、原則2とかは、ベンチャースポーツと呼ばれるスポーツにはかなり厳しい。
ただでさえ、理事2〜3人なのに、外部理事と女性理事を入れてくださいってのは超絶ハードル高めです。
他にも、原則4や6、9などは、弁護士等の専門家の関与を求めていますが、そんなお金もないし、そもそも誰に声かければええんや!と怒声が飛んできてもおかしくない。
さらに、原則8の利益相反なんて、「リエキソウハン、ナニソレオイシイノ?」状態だと思われます。※
※深く理解している人向け
実は、日本におけるNFの理事さんたちは、一部の例外を除いて、その競技にめっちゃ思い入れがあったり、熱い人が多い状況です。
なので、形式上は、自分の会社とか自分の親族の会社などが絡んでいて、利益相反に該当する場合でも、むしろ「いつもより割引する」とか、「場所をタダで使ってや」とか言うこともしょっちゅう起こります。
ですから、正しい理解がある専門家に相談しないと、ガチガチにやられてしまいます(なんか宣伝ぽくてすみません。でも、本当のことなので、包み隠さず言っておきます。)。
さらに少し踏み込むと、残念ながら日本では、スポーツを初めて習うタイミングは、『体育』であることが多く、お金とは縁遠い世界の「趣味」や「人生の幅を広げるもの」「人生を豊かにするもの」であると教えられて、「スポーツでお金を稼ぐ」と言い出した人を叩き殺す習慣があります。
最近、ようやく風向きが変わりつつあり、面白いプレーヤー(経営者)が、続々と手を挙げ始めたので、今後の展開に期待です!!
なので、徐々に整えていければいいかなと思いますが、他方、数年後には、ばっちり守れと言う世界が来る可能性があります。
特に、トトの仕組みを他のスポーツに転用し始める流れになると思うので、そうなると、協会のガバナンスがカッチリしていないと、お金が流してもらえなくなるはずです。ボソボソ
今から、準備は始めましょうね!
というわけで、今日は、今更聞けない、スポーツ団体ガバナンスコードって何?の話(第7回/全8回)でした。
ついに、残すは後1回!!
ん?んー、NF向けにたどり着いてないじゃないかって?
そっち始めると、1ヶ月くらいかかるなぁ。
うーん🤔
やらなきゃ、ダメですか?
ダメですか?ダメ・・・
ダメですよねぇ(´;Д;`)
では、また。