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この絵はこの詩から生まれました ──詩の世界をアートに [第75回]


鍾山即事 礒部晴樹・画


鍾山即事        しょうざん即事 

澗水無声遶竹流     かん水声無く 竹をめぐって流る
竹西花草弄春柔     竹西の花草 しゅんじゅうをろうす
茅簷相対坐終日     ぼうえん 相対して坐すること終日
一鳥不鳴山更幽     一鳥鳴かず 山更にゆうなり

王安石

谷川の水は 音もなく竹林をめぐって流れ
竹林の西では 花や草が うららかな春を楽しんでいる
かやぶきの屋根の下 山を見ながら一日坐っていると
鳥一羽も鳴かず 山はいよいよ静かだ


*茅簷=ぼうえん=かやのひさし
小川の流れる竹林の中の山荘。
竹林好きにはたまらない、
自然のふところに抱かれた、理想的な別天地です。
私はせいぜい近くの山の竹林でも見に行くくらいですが・・・


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