この絵はこの詩から生まれました ──詩の世界をアートに [第90回]
霊巌寺 れいがん寺
館娃宮畔千年寺 かんあい宮畔 千年の寺
水闊雲多客到稀 水ひろく 雲多くして 客の到ること稀なり
聞道春来更惆悵 聞くならく 春来更にちゅうちょう
百花深處一僧帰 百花深きところ 一僧の帰る
白居易
いにしえの宮殿 館娃宮のほとりにある 千年もの古い寺
水郷が広々とひらけ 雲が多く 訪れる人は少ない
聞けば 春になったら 更にものわびしく
見渡す限りの花々が ふかぶかと咲き乱れるところに
一人の僧が 帰ってくるだけだという
*この詩二回目の登場です。
もちろん絵は第二作です。
私はこの詩が好きで、
「水広く雲多くして」や「百花深処」などの句、しびれます。
絵のモチーフとしてイメージが刺激されるのです。
前作ではいまいち満足できませんでしたので、
今回別案制作です。
まだまだ別案が生まれるかもしれません。