DX変革人材の因子(パラメータ)の作り方
DXDXと日々言われているが、デジタルの研修は数あれど変革人材の研修は少なくなかなか評価も難しい。いろいろな自治体に訪問させてもらっているが、この部分の指標や評価方法がやっぱり難しいようだ。しかし、やらんわけにもいかんので少し手解きを書く。
まずは成功事例は本当に成功事例なのかを確認する
自治体DXの事例を見ていると、これは単にデジタル化では?と思われるものが数多くある。
導入成功事例ではなく、変革成功事例としてのプロジェクトが自分の自治体にあるかないかを考えてみよう。
それがあるのであれば、手のうちようがあるかもしれない。
ゼロから成功に導くものを検討するよりは、成功しているものから要素を見出す方がよいからだ。
人依存ということもよく言われるが、それもあるとはいえ、他にも何か見つけられるかもしれない。
仮説でいいので成功因子と失敗因子を定義しよう
インタビューやワークショップで成功PJを分析する前にやることがある。
それは、叩き台としての成功因子と失敗因子の仮説を立てることだ。
叩き台なく、調べていくと無限大に時間が溶けてしまう。
そうならないようにするために、比較の土台を作ることが大事なのだ。
現実に分析後には全く思いのよらない因子があるかもしれないし
自治体のカルチャーや風土に合わせた因子もあるのかもしれない。
それはそれでよい。
組織は生きているので、それに合わせていけばいいのだから。
PJメンバーに参加してもらいワークショップを開催する
ここからが成功因子・失敗因子を取り出すところ。
実際には成功PJを中心としてワークショップでどうすればその成功を再現できるか、その要因を洗い出すことになる。これは、ファシリテーションスキルがものをいうところ。
これらを繰り返すことで、PJを実施するのに必要な因子、PJ中に必要な因子、やりきるのに必要な因子などなど複数の事柄が見つかってくるだろう。
常に更新を続ける
DXのプロジェクトは、新しく実施するたびに、できればワークショップで振り返りを行いたい。その際にはノウハウが残ることもあるだろうし、新たな成功要因が発見されることもあるだろう。
どういう系統のDXのときには、この因子が大事とわかってくることもある。
一回作って終わりではなく、育てていくことが大事なのだ。
そんなわけで、何度かこの手のワークショップからの指標作りもやっているが、ここらで本格的に形作ることをしていこうかと思う。