「好きな人には 自分の好きなものを 好きになってほしいもんねぇ」から考えるアシリパさん

海賊房太郎のセリフに、「好きな人には 自分の好きなものを 好きになってほしいもんねぇ」というのがある。
杉元に好意のあるアシリパさんをからかう文脈から出たセリフだけど、これってからかうために出てきた言葉なのでアシリパさんの行動原理を全て説明してるわけじゃなくて、その一部をすくい取って誇張したらこうなるんだよな……と思っている(アシリパさんにそういう一面があるのは確かだと思うけど)。

そもそもアシリパさんはわりと誰にでも自分の好物である動物の脳みそを食わせている。杉元はもちろんだけど白石にも食わせているし、チンポ先生や尾形にも(食べなかったけど)勧めている。
つまりアシリパさんは自分の好きなものを人と分け合える人間なんですよ。この時点でアシリパさんは「良い人間」じゃないですか。アシリパさんの人間性を評価するならまず”””ここ”””だろ!!!!!!と思う。好きなものへの独占欲のなさと、むしろ分け与えたいと思う精神性があるのがアシリパさんの良いところなんですよ。

※房太郎は出会ったばかりだし、人間性を評価する文脈で上記のセリフが出てきたわけじゃないので、「お前のアシリパさん像は解釈違いなんだよ!!」と言いたいわけでは全く無い。


で、「好きなものへの独占欲のなさと、むしろ分け与えたいと思う精神性」がアシリパさんの良いところと書いたけれど、人間を誰かと分けて共有するわけにはいかないじゃないですか。杉元のことだよ。

アシリパさんの本心としては杉元とずっと一緒にいたい。でも杉元には自分の目的があるし、それを達成した後にどうするかは分からない。杉元がずっと自分のそばにいてくれるか? という不安を言い換えるなら、杉元を自分のそばに置いておきたいという欲がある、となる。
これは先に書いた、好きなものへの独占欲のなさとは逆である。だからこそアシリパさんは自分のその欲について最後まで口にできなかったんじゃないかな~と思う。まあそれを抜きにしてもアシリパさんは我儘言って杉元を引き止めるようなことはしなかっただろうけど。危険な目には遭ってほしくなくても、それがやりたいことと聞いたら背中を押す優しさがありますからね、アシリパさんには……。

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