白鴉例会と手術室と剪刀と『オマージュ』とイエジー・スコリモフスキと『ザ・シャウト』と

 25日、白鴉例会。今回は早めに行った。2作。うち、はじめの1作が私の作品。前に出して改作を試みていたものの間に合わず、半分以上は雑にまとめてしまった。しかも未完。舞台を手術室の一室に限定したいという縛り。縛り大好きかひょっとして。「剪刀」が通じていなかったので訝しみつつその場で検索してみると、どうやら医療用語だった。メスの類と思われていたようで、メスはメスでいま使われるのはほとんど電気メスであり、医療ドラマやコントなどでよくやられるアレはいまや噴飯ものなのだが、そういう場ではないので流しておく。「剪刀」の「剪」が「剪定バサミ」の「剪」だし、いけるかなとか考えたのが甘かったな。「刀」のほうに引っ張られるかー、まあ、そうだよなー。たまに人の洞察力や直感を信じすぎますよね。単にさぼってるだけですが。剪刀って種類がいろいろあって面白いのだけれど、このリンク先にあるやつ、クーパーに尖ったやつあるのはじめて知った。マイクロ剪刀とか好きですね。高いし、買えたとしても使い道がないですが、いかにも精密な作業を要求される場面にふさわしい形状というか。ある程度の長さがあるなら丁寧に手術室の仕組みなんかから描いていったほうがいいのは自明ではあるのだけれど。ちなみに個人的に医療系映像作品でいい加減どうにかしてほしいのは無影灯。大体出てくるのは円形のやつだけれど、いまどき使うのかあんなやつ。ないこともないらしいが。いまどきはこんな感じですね。映画『VIDE/O/PHOBI/A』での無影灯もあの円形のやつで、それをtwitterで小ばかにしたからたぶん監督にブロックされてるんだと思う(スラッシュは検索除け)。
 いずれにせよ来年1月になんとしても34号出したいなと、今回の2作目のやつ読んで個人的に思った(言い忘れていたが)ので、がんばって完成させたいのだった(自作がないと編集がひたすらつらい)。やたら手術室の解像度が高い珍作を目指すぞ。
 終了後の呑み会、今回はなし。帰ってから焼きそば焼いて食べた。

 この日の午前中に観た映画『オマージュ』がとてもよかった。予告編でよさそうだなとは思っていたけれども。ラストが韓国映画によくある引っ張りラストでなかったのがまた好印象だったので、やはり私はあの手のラストがずっと苦手だったのだなと自覚した。『パーフェクトドライバー』のラストとかね。まあ、あれはあれで、スポンサーからの圧によるプロデューサーの要請なのかなとかいろいろ邪推するのが楽しかったりもするのだけれど(『パーフェクトドライバー』については監督は不要と考えていたのではないかと思っている)。それにしてもブラックコーヒーに生卵入れるのは美味いのだろうか。
 好きな監督のひとりであるイエジー・スコリモフスキ監督の新作『EO』の予告編を観られたのもよかった。今年で85歳らしく、先日のアトロクでの特集にぴったりの監督だったのだと改めて。mixiで過去におすすめされた『ザ・シャウト──さまよえる幻響』でとにかく好きになったのだけれど、考えてみればほかの作品を観たことがない。1978年制作らしいので、私個人としては45年ぶり2作目ということに。『ザ・シャウト──さまよえる幻響』についてはこれのオマージュ的作品をほぼ最初のほうだけで例会に提出したことがあり、さいきんになってようやく、なんとか完成させたいなと思うようになって、今年中に再着手できればなと。ひさびさに検索したら、わりと常識的な値段の中古DVDがあったのでぽちりました。


さいきん観た映画
『オマージュ』(シン・スウォン)シネ・リーブル梅田


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藤本紘士
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