選手権福岡県2次予選 筑紫台vs八幡
10月20日日曜日。
福岡フットボールセンターへやってきました。
第98回全国高校サッカー選手権、福岡県2次予選。
7月の1次予選を勝ち残った16チームと、シード校8チームが全国を目指して激突します。
観戦に訪れたのは筑紫台高校vs八幡高校。
私立 筑紫台高等学校(福岡県太宰府市)
県リーグ1部
新人戦 ベスト8
総体 ベスト16
県立 八幡高等学校(福岡県北九州市八幡東区)
県リーグ2部
新人戦 ベスト16
総体 ベスト16
キックオフ直後から互いに前線からプレスをかけ、リスクを負わずに蹴ったボールの奪い合いを繰り広げる序盤、最初にチャンスを得たのは八幡。左サイドからのクロスのこぼれ球を拾った8番竹本のシュートはゴール左に。
筑紫台は両サイド、特に右サイドの7番小川のドリブルで最終ラインに迫りチャンスを演出するものの、八幡の守備陣が踏ん張り0-0のまま前半は35分に。
筑紫台の得た右CK。5番百武がヘッドで合わせたボールがゴールに吸い込まれ、絶対に負けられない緊張感に包まれた試合のスコアを動かし、1-0とリードして前半を終える。
ピッチ上に風が出てきた後半。1点を追う八幡にとっては向かい風。互いにプレスが衰えず、セカンドボールを巡る争いは激しさを増していく。
時間が経つにつれて互いに少しずつスペースが空いていく。筑紫台は小川のスピードを活かして斬り込むも、2人目、3人目のDFが立ちはだかりボールを奪取。そして筑紫台の最終ライン裏のスペースへボールを送り込みゴールを目指す。
ピッチサイドの部員、保護者、ベンチからは誰かが競り合いに勝つ度に、ゴールに迫る度に必死の声が飛ぶ。筑紫台のは2点目を奪いに行き、八幡はデュエルで負けずに試合は3分のアディショナルタイムへ。
右サイドで起点を作り中央へグラウンダーでクロスを入れると、フリーになっていた10番重松が右足で流し込み劇的な同点ゴール。土壇場で1-1となった試合は延長へ。
10分ハーフで行われる延長戦。
足をつる選手も出る中で筑紫台は両サイドのドリブルで崩そうとするも、5バックに移行した八幡の最終ラインを突破できず、スコアは動かない。
試合はPK戦に突入。
先攻の筑紫台1人目、百武のシュートをGK西元が完璧にストップ。
その後4人ずつが成功して八幡の5人目。
決めれば勝利となるキッカーは7番上野。プレッシャーのかかる中見事に決めて歓喜と悲劇のコントラストが残酷に分かれる。
八幡高校は2年連続のベスト16進出。春の総体予選で0-2と敗れている九州国際大学付属との3回戦にコマを進めた。
ひとつひとつのプレーから「絶対に負けられない」「負けたら終わり」という緊迫感が伝わってくる厳しい試合。負けた瞬間にサッカー人生が終わる選手も居る選手権という大会の重み。歓喜と涙の重み。選手たちの様々な表情を見ながら、忘れたくない試合がまたひとつ増えました。
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