フォトブースを考える
フォトブースコンテストにエントリーしました。
一般社団法人日本アニヴァーサリー・プランナー協会さんが主催されている
「こどもを最高に可愛く撮影できるフォトブースコンテスト2020」にエントリー(応募)しました。
こちらのコンテストはオリジナルでフォトブースをデザイン、設置し撮影したものを応募し、審査員の方、一般の方の投票を経て入賞などの結果が出るもの。
こどもの成長の足あとを残すということについて常々考えていた私にとって、「こどもを最高に可愛く撮影できるフォトブース」というのはとても興味深いものでした。
こどもの記録で大事にしたい事、ぐっとくるものって?
私が価値を置いていて、好きなのは「誕生日や記念日、季節のイベントの空間と時間をテーブルと装飾とコンテンツで彩り、記録と記憶に残すこと。非日常の空間で記念日を楽しむこと。」装飾とテーブルスタイリングとコンテンツを中心とした体験づくり。
こどもを最高に可愛くする、成長の記録を残す、という意味ではフォトブースを作りこみ、そこに入ったこどもの写真が最高にいいかというと、そうじゃないなあと常々思っていました。(私にとっては、です)
私がこどもの成長やこどもの可愛さを魅力的にするのは、背景はおしゃれなブースでもなく空間でもなく、暮らしの中の日常の背景。雑多ないつものスーパーマーケット、キッチン、保育園までの道のり、いつも行く公園、家のベランダ、おじいちゃんと手をつなぐ姿、そういうものを背景にしたものだと感じていて。日々過ごす中ではなんの洒落っ気もなく意識することもない背景だけど、後から見返すとぐっとくるもの。
フォトブースが嫌ということではなく、わたしにとっての子供の写真の魅力の比重は日常のなんでもない写真の積み重ねのほうが大きいということなんです。
もう10年位前になると思うけど、東京都現代美術館で開催されていた川内倫子さんの写真で構成されたスライドショーを見て涙が出たことを思い出します。13年間の家族アルバムとして日常とその周囲、家族の誕生や祖父の喪失を記録し家族とは何かを求めた「Cui Cui(キュイキュイ)」という写真集で構成されたもので、なんでもない日常の連続がひたすら映し出される映像に涙がこぼれたことを思い出します。(余談だけどそのスライドショーのBGMが高橋ピエールさんでそれもまたよかった)
だから作りこんだフォトブースに苦手意識を持っていて、イベントスタイリングの活動をしながらも、積極的に得意としなかった分野がフォトブースでした。これまでも作ったことがないわけではないのですが、ご依頼を受けその意向に沿ってご用意させて頂いたもの、というものがほとんどで、自分自身がフォトブースを作ろう!ということでやったことがあまりありませんでした。
食べず嫌いな部分もあるかもなあ…
だからコンテストという機会をつかって取り組んでみよう!と思ったのです。
しかしこのコンテストのテーマの「こどもを最高に可愛く撮影できる」ということをひたすら考えると、こどもを最高に可愛く撮影できるのはフォトブースじゃないという答えにどうしても行き着いてしまう。でも非日常のセットで撮った写真もかわいいんだよなという気持ちもどこかにある。
そんなこんなでフォトブースを作りあげてエントリーしました。
フォトブースのテーマは物心ついたこどもたちに伝えたいこと。
こどもたちが物心ついたら、伝えたいこと。知らず知らずのうちに心のベースにしておいてほしいこと。それは「1人1人が大事なかけがえのない存在だということ」宝物だということ。
フォトブースで意識したこと
今回意識したのは次のこと。
①極力シンプルなデザイン
こどもはそれだけでただただかわいい。本当は布切れ一枚の背景でも、日常の暮らしを背景にしてもいとおしい。こどもを引き立てるため極力装飾やモノを置かないようにしました。ただここはフォトブース(写真を撮るための作りこんだハコ)なのでちょっとした華やかさは加えました。
② こどもがフォトブースを触ってみたくなるデザイン
撮影時にこどもがブースに興味を持ち触ってみたくなるよう、テーマでもあるダイヤモンドを散らしました。キラキラ反射したオーロラが宝石に見える。たぶんこどもは触ってぐしゃってつぶしたりするんだけど、もとの形状に戻りやすい素材なので、多少の「ぐしゃ」には耐えられる。(はず)カットしてダイヤモンド型にしたものも。
③ どのアングルでも雰囲気の出せるデザイン
大判のシンプルな布にドレープをきかせ設置しブラウンとホワイトのコントラストを大きく背景に持ってくることで引きのアングルでも、寄りのアングルでもシンプルな雰囲気のある写真になるようにしました。メインメッセージはパネルにして同じく引きで体のパーツだけを撮っても入り込めるように。(こどもや赤ちゃんのこれから大きくなっていく足や指だけを撮るっていうのも好きなもんで)
④ こどもらしいゆるさを入れたデザイン
スタイリッシュになりがちなダイヤモンドモチーフですが、こどもらしいゆるさを入れるため手書きでテーマメッセージをを入れたサインパネル、不揃いのドット柄の床にし、スタイリッシュさを抑えつつ、こどもに合うデザインにしました。
フォトブースを作ってみて
やっぱり好きなのは日常や何気ない背景のもとで撮ったこどもの写真、というのは変わらなかったのですが。笑
食べず嫌いだった部分はあるな~と思いました。
そして難しかった。
常日頃、フォトブースを頻繁に作りこんでいる方はたくさんの工夫や研究をされているんだなあと尊敬の念!
そのうえで私はフォトブースを作るなら、シンプルに作りこんだもの(ナチュラルメイクは素っぴんではなく、作り込まれたナチュラルさ、と言われますがまさにそんな感じ)を作っていきたいなと思いました。
すごく勉強になりました。
応募すること自体がいい経験になり楽しかったです。
ありがとうございました。
そしてもし、これいいなあと思ってくださる方がいたら、ぜひ投票をお願いいたします^^
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わたしの作品はエントリーナンバー
036 です!
https://www.annipla-photobooth.org/web%E6%8A%95%E7%A5%A8/
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