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忘れたくない言葉

5年ほど前、アメリカへ語学留学していた。
3週間と短い期間だったけど、文化の違う場所で生活した経験は、英語力はともかく世界観とか価値観を大きく変えてくれた。

留学生活の話は思い出して書いていこうと思っているけど、まずは1番の思い出を。

語学学校で仲良くなった友人がいる。
彼女はフランスから来ていて、私より少し年上で、結婚して子供が2人いて、(確か当時は)フリーランスでコンサルタント業をしており、「この先英語力が必要になると思うから」と単身で短期留学していた。

彼女とは気が合ったのと、語学学校のプログラムの関係で時間も合ったので、よくランチや授業後に遊びに行った。週末には旅行もした。
この頃、私は今より遥かにネガティブクソ野郎で、自分のキャリアについて悩んでいた頃だった。このままでいいのか、自分がどうしたいのか、何がしたいのかわからなくなっていた。だから余計に、結婚して子供もいて、やりたいことを仕事にして、勉強のために単身で留学しちゃう彼女に憧れていたし、羨ましかった。
帰国が迫った頃、この話を彼女にぽろっとこぼしてしまったことがあって、その時に彼女がこう話してくれた。

 まずは、やりたくない理由を考えてみること。理由がはっきりしているなら、それをやめること。どれだけ理由を考えてもわからないなら、それはやりたいことのはず。
そして、自分の全ての行動について、「自分はどうしたいか、どうしたら自分がconfortableか、happyでいられるか」だけを考えること。人のリアクションについては考えないようにすること。

私も今まで人の事ばかり考えてたけど、それは私にとってhappyなことではない。そう気づいたから、自分に集中して、自分がhappyでいられることを選択してみた。そしたらすごく楽になったの。仕事のことだって、契約がないことを憂いてばかりいたけど、「OK!今はタイミングじゃない」って思うようになれた。
ただ、もっと個人的な部分で、私はもっと幸せがあるはずだ、もっともっと幸せになれるはずって思って、新しい幸せを探してしまうの。友達は、私には夫も子供もいてパーフェクトじゃない!って言うけど、でももっと幸せになれるはず、と思ってしまっている。だから今の私の目標は、今自分が持っているものに感謝して、私が私であることを、持っている自分にも持っていない自分にも満足して幸せに思えるようになることよ。

(comfortableやhappyは、日本語の「快適」「幸せ」とはニュアンスが違うというか、英語の方がライトな感じがするので、英語のままにした。)

これって、生きていく上で大事な考え方だよね…
辿々しい英語での悩み相談に、こんな本質的な答えを返してくれたことに本当に感謝しているし、この会話が全て英語だったのに、ちゃんと聞き取り咀嚼できたことは少し自信にもなった。

英語だったから、言葉をそのまま素直に受け取れたのもあるかもしれない。

彼女のこの言葉は、今でも忘れられないし、忘れたくないし、何かあるたびに思い出す。
そのたびに、私は今comfortableか、happyか、自問自答している。


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