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浦島ギタリストの逆襲 [8]
前回までのお話は、こちらから。
さて、GarageBandの話である。
DAWと呼ばれるソフトウェアを触るのは初めてだったが、使い方はなんとなくわかっていた。以前、RolandのMC-50mkⅡ を使っていたときは、搭載されているディスプレイの情報量の少なさに悪戦苦闘していたが、こちらはコンピュータのソフトウェアである。30年ほど前に雑誌でしか見たことがなかった、カモンミュージックのレコンポーザや、MacのPerformer さながらの画面が目の前にあり、大きなディスプレイで作業出来るのはとても素晴らしい。
そして、このソフトには音源が内蔵されており、統合されている。特に、ドラムとピアノの音というか、ダイナミクスに圧倒された。現代のサンプリング音源はここまですごいのか、と感心しきり。しかも、これはMacのオマケで付いてくるようなものである。隔世の感を否めない。
ここまで来ると、MIDIキーボードを接続して鳴らしたくなる。私は、納戸から RolandのJV-1000 を引っ張り出してきた。これは、私が最後に所有していた音楽制作用の機材である。30歳頃のこと、それまで持っていたシンセやらシーケンサー、ミキサーなどを全部売り払って買ったものである。Macと接続するためには、USB ↔ MIDI のインターフェースが必要なので、早速購入した。
ここまで環境が調えば、なにか1曲打ち込んでみたくなる。
学生時代の外バンの、オリジナル曲を少しやってみよう。イントロ部分の8小節。まず、ベードラの4つ打ち、次にコードを重ねてピアノの音源で鳴らしてみる。
C△7 | B7(♭13) | Em7(9) | E♭7(♯9)
C△7 | B7(♭13) | Em7(9) | ˙/ .
(おお! これはすごい!)
DAWなのだから当然なのだが、エフェクターも付いてくる。プラグインと呼ぶらしい。ミキサーを使ってそいつらを挿したり、送ったり、自由自在である。
(これはもしかしたら、ちゃんと使えば、スタジオ並みの品質のものが、作れるんじゃあないか?)
次に私がやったのは、もちろん、上位バージョンの Logic Pro をポチることである。
そして、いよいよ、ギターを納戸から引っ張り出してきた。
次回、久しぶりにギターを手にする。