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価値と価格〜リザードンHRを見ながら〜

 開催が決まった当時は大騒ぎになったシールド線でしたが、無事三回分もほぼ終了のようです。感染騒ぎもなく良かったですね!僕は応募もしませんでしたが・・・。

 家でもシールド戦の応募も知らないうちに締め切りが近い!忘れないように応募しなければ・・・。

 まあこれは例年のことですが、景品のリザードンHRが札束扱いされていることにもやった人も結構多いんじゃないかなと思うんですよね。それも含めて大いに盛り上がるので、僕自身はその点は特に気にならないのですが、その買取価格などを聞いてものの価格と価値の関係について、ここしばらくは囚われています。結論も何もないのですが、ぼんやりと書いておきます。

リザードンHR

 1枚50万円と言われると、凄いなぁという感想しか出てきませんね。ふと思ったのはこれってこのカードの価値を表しているのか?ってことです。

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 確かに絵は格好いい。でもこれが拡張パックに採録されていたらこの価格にはならないわけです。つまり印刷された枚数が大部分を占めている。需要と供給の問題なので、それは仕方ないのですが、ものの価値と価格というのは実は対応していない?

 この価格を保証しているものって、カードそのものというよりはPokémonというブランドなんですよね。世界中に知られている、そして数十年先になってもしっかり潰れずに残っているだろうという信頼がこの価格を裏書きしているように思います。

 株ポケ自体には直接的な利益はないのですが、このような商品を世に出すことによって話題になり、さらにブランド力が上がりポケカの宣伝にもなる。ただカードの印刷枚数を減らすだけのことなんですけどね。

 ほとんどコストをかけずにこのような価格を生み出すって凄くないですか?

芸術作品も

 いろいろ考えてみると、これはリザードン に限ったことではないですね。例えば芸術作品なんかどうでしょう。ゴッホのひまわりは何億という(よく知らない)価格ですが、その絵をみることでその価値を感じることができるでしょうか?

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 誰それの作品と言われてすごい価格だったものが偽物と鑑定されることで価格は暴落してしまいます。でも絵自体が素晴らしいものならばそんなことが起きるはずはない。何かがおかしい気がします。

必需品は価値と価格が近い

 ここから無駄に話が飛躍するのですが・・・

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 芸術品などの嗜好品については価値とは無関係に価格が決まりがちな一方で、食べ物や衣服といった生活必需品の価格は製造+流通のコストといった非常にシビアな仕組みでギリギリなところに決められています。

 コメの値段が1000円値上がりしたら大騒ぎになると思いますが、それ以上のお金を払ってカード一枚を買ってしまったりするわけです。

 大袈裟な言い方ですが、僕が無駄に費やしているカードの代金で救える命がいくつもあるという事実をどう考えたらいいのでしょう?

貧富の差が産んだ嗜好品というジャンル

 誰もが生き抜くことで精一杯だった時代ならば、嗜好品のために資産を費やすということはなかったと思うんですよね。貧富の差が広がるにつれて、富めるものたちのお金の行き場所がなくなり、文化に対する投資が始まったのでしょうか。

 おそらく最初は作品よりも人に対する出資が主だった(パトロン)と思うのですが、その場合は芸術家の生活費というそれほどブレのない価格が与えられていたはずです。ところがそれが作品のやりとりとなったことで、価値と価格の関係があやふやになってしまった気がします。

 芸術以外でも嗜好品が生産されるようになり、価値があやふやなものを生み出すためのコストもあやふやになってきてしまいました。またサービス業というコストと料金が連動しないものも登場しました。そんなこんなで貧富の差というものがさらに広がってきて、お金の余る場所というのができてしまった。

 その富める人のお金が恣意的に使われることにより、ものの価値と価格がさらに乖離していったのではないでしょうか?

給料の違いは正当?

 ここでふと気になったのは収入の格差です。お医者さんや弁護士さんの給料は農家の方よりは相当いいはずです。なるためにたくさんの勉強が必要だからというのはなんとなくわかるのですが、それだけで給料の違いを正当化できるのか?農家の方達は我々の命を支えているのは一緒ですし、高齢化が進んでなり手が少なくなってきて需要も高いはずなのですが、なぜかそれが収入に反映されない。

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 生きていくのに必要な以上のお金を受け取るということの意味は一体なんなのでしょうか?そのお金は価値のよくわからないものに費やされることになっているのに。

・・・あれなんか共産主義的なものに近づいてしまった。(マルクスを勉強していないので、何か似通ったものを書いているのかはわからない)

理想的な社会とは?

 まあ僕らは共産主義が人類の進歩には足かせになることを学んできたので、それが理想的な社会につながるのではないのでしょう。でもなんか今の世の中の価値と価格の関係は何か正解ではない気がしてしまうんですよね。歴史的なものは一切省いて、理想的な社会をデザインするとしたら一体どうなるんでしょうかね?

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 僕は経済学も勉強してないし、歴史なんかも適当なのでこれ以上は考察できません。そちら出身の方、ぜひいろいろ教えていただきたい。適当に検索していたらそれっぽい本が引っ掛かったので、ちょっと勉強してみようと思います。

 あと同じ作者で

 こちらはKindleで安かったので、ついポチってしまった。これも頑張って読んでみます。ちょっと方向が違う気もしますが・・・。

まとめ

 ちょっとリザードンHRからは話が飛び過ぎてしまったのですが、普段あまり考えたりしないことまで、想像したりするきっかけになったので良かったです。理系の人間のせいで、知識は圧倒的に足りないのだけれど、代わりにあまり過去に囚われず考えを広げることができるのは、ある種能天気ですが、悪くないなと思ってます。

当記事の内容は僕個人の考えであり、他人の考えを非難・批判するものではありません。カードを売る人、買う人たちがそれぞれの価値観で行動することについても特に意見を述べているわけではありません。ご了承ください。

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