7枚目 「 コンビニ 」
学生生活をしていた街を離れて
就職を機に東京へ行き
少し経った頃、色んなものを失って京都へ帰ってきた
街は変わってしまってる部分が所々にある
それは仕方のない事ではあるが
これから変わろうとしているのを見るのは
なにか辛いものがある
学生時代の何気ない日々の記憶が少しずつ過去化していくような
思い出そうとしている時点で過去ではあるのだが
あのお店が今月いっぱいで無くなってしまうとか
あのお店はもう取り壊されるだけだよと聞いた日には溜息の数が増える
1番胸を締め付けられたのは
行きつけのコンビニが無くなってしまうこと
特に思い出がある訳では無いが
あの輝かしい何気ない日々の感情を思い出す
課題でモヤモヤした日や
最寄りまで友達と歩いたこと
付き合いたての頃の少しギクシャクしてた時に来たこと
彼女を迎えに行った帰りにご飯を買ったこと
お酒を飲んだあと水を買ったこと
立ち読みさせてもらってたこと
確実に積み重ねられた日々がそこにはあったから
それをゆっくりと自分の中でもか解体していくような感じがする
思い出が出てくる度に大小様々な溜め息も出る