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シニア男子 保育士を志す(3)

職業訓練開始から1か月

 4月7日の入学式から、1か月が経ちました。
自分で感じているより、疲れが溜まっていたようで、4月末の午後の授業では、眠くなることも多々ありましたが、学生時代のように、先生から教えてもらって、保育について学べることに幸せを感じています。
 また、保育補助のアルバイトでは、日々の子どもたちとの関わりや、保育士の職員の方の対応を見ることからの学びが多く、関わったお子さんが出来たことを褒めてあげたり、チェレンジを応援してあげたりすることで、少しかも知れませんが、お子さんの成長に貢献できることに、やりがいが感じています。
 これまでの活動から、シニアが保育を行うメリットを、1つ気付きました。それは、どの子も、どの子も、とっても可愛く感じられることです。きっと、年齢を重ねることで、どの子も愛おしく感じられるようになるのだと思います。これにより、子どもとの相性や国籍等も関係なく、分け隔てが無い保育の提供ができることを期待しています。

職業訓練の授業を受けるメリット

 子育てや赤ちゃんの成長について、自分でも調べていましたが、学校の教科書や、保育や発達心理学の先生から紹介される書籍には、知っていないと検索対象にならないような本もあり、知識の幅が広がり、とてもありがたいです。また、保育現場での子どもの様子や、発達のために保育者(保育士、幼稚園教諭等)の子どもへの関わり方についての情報は、気付きが得られることが沢山あり、とても参考になります。

保育補助のバイトをするメリット

 保育園にバイトで通うことで、保育園で子どもたちと一緒にいる自分に、少しずつ慣れることを期待しています。ボランティア活動で子どもと関わっていたといっても、30年以上、会社のオフィスで仕事をしていたので、保育園という場に馴染めないのではないかと心配でした。保育園に行ってみると、子どもたちの方から、新しいおじさん先生に興味を持って接してくれましたので、初日から保育園の雰囲気に慣れて、心配は杞憂に終わりました。

 保育園でバイトをするメリットは沢山ありますが、最も大きいのが、子どもたちの保育園での様子を、直に目にすることができることです。この実際の子どもたちの姿をベースにして、学校の授業を受けることができるので、教科書の文章を、昨日の子どもの顔や会話を思い浮かべて理解したり、違う点を考えたりすることができます。もし、保育補助のバイトが無ければ、授業で出てくる保育園や子どもの様子を想像するしかないので、授業の内容は、うまく頭に入らないのではないかと思います。

保育を提供するシステム課題

 平成30年4月より、新しい保育所保育指針が適用となり、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の10項目により、保育園の卒園年度の後半をイメージした子どもの姿が示されており、それは、目標ではないとされていますが、目指す方向として理解することができます。

 一方で、各教科の授業において、子どもの発達については、子どもが置かれる環境(部屋、モノ、人など全て)が大切であり、それを計画的に考えて提供する保育士の役割が重要であることが説明されています。しかし、提供される環境は、現在でも、各保育園のやり方や保育士の感と経験に頼っている状況であるようです。子どもは一人一人違っていて、保育のやり方に正解はないということは理解できますが、子どもの発達状況に応じた基本的な保育の提供内容や、保育プログラムの設計方法が整理され、多くの知恵が集まって改善していけるような仕組み(システム)が欲しいと思いました。

 参考となる取り組みとして、ファーストアセントと国立成育医療研究センターが、「発達マイルストーン」と呼ばれる指標を用いた共同研究があります。関連記事(ファーストアセント、国立成育医療研究センターとの共同研究の成果が、米国医学雑誌『The Journal of Pediatrics』でオンライン公開)。これは、子どもが置かれている保育環境についての研究ではないですが、このような形で保育環境についてのビックデータを集約して、見える化できれば、将来提供される保育のレベルアップに繋げられると思います。

 GWが終わり、学校の授業がより本格的になっていくと思うので、どのような学びが得られるか楽しみです。(つづく)



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