ТРКИ(ロシア語検定試験)第1レベル受験レポート
Привет!
この度 ТРКИ(ロシア語検定試験)を受けましたが、受験にあたってあまりにも情報が少ないと感じましたので受験レポートを書きます。なぜか受験からもう1ヶ月経っています。
この記事が少しでも ТРКИ を受験される方のお役に立てましたら幸いです。
ТРКИとは
ТРКИ(テー・エル・カー・イー)とは、Тест по Русскому языку Как Иностранному(外国語としてのロシア語試験)のことです。ロシア政府が認定している非母語話者のための国際的なロシア語試験で、ロシアの大学/大学院入学などに必要な資格になっています。
英語名称は TORFL です。「トーフル受けるんだ~」と言っておけば絶対に TOEFL と間違えられます。まさかロシア語の試験だとは思われないでしょう。
ちなみに、日本における他のロシア語試験としては、東京ロシア語学院のロシア語能力検定試験が存在します。こちらは国内のみの、日本語話者向けの試験で、ТРКИ とは全く異なります。紛らわしいので気を付けましょう。
今回私が受験したのは第1レベルで、CEFR では B1 にあたります。英語でいえば英検2級と同じくらいみたいです。
試験には5つの分野 (Субтест) があり、語彙・文法 (Лексика. Грамматика)、読解 (Чтение)、聴解 (Аудирование)、作文 (Письмо)、会話 (Говорение) に分かれています。合格基準は各 Субтест で 66% 以上得点することです。(細かいことを言うと、4つの Cубтест で 66% 以上、残り1つで 60% 以上でも合格だったはずです。)
他の特徴としては、筆記用具はボールペン(黒または青)のみです。試験後に答案をスキャンしてサンクトペテルブルク大学に送るためみたいです。
受験まで
私は大学で第二外国語としてロシア語学習を始めました。受験時点で2年生なのでロシア語学習歴は1年とちょっとです。ちなみにロシアへの留学などは全く考えていません。ではなぜ受験したのかというと、第二外国語を鍛える大学のプログラムに参加しているからです。プログラムの修了条件として ТРКИ の受験が必須なんですね~。その代わり受験料は大学が出してくれました。2万円以上するのでありがたい。
先生がサンプル問題をくれたので、取り敢えず解いてみましたが、語彙・文法と読解はかなり余裕があり、時間さえ気を付ければ 66% は取れました。大学受験の勘が残っていたのかもしれません。
一方、聴解と作文と会話が全然できませんでした。一朝一夕にはいかない技能なので本当に困りました。
作文と会話は授業があったのと、サンプル問題を何セットかやりました。参考にならないので詳しくは書きません。
個人的には聴解に力を入れて対策しました。聴解ができなければ自動的に会話もできないからです。あと独学がしやすいので。対策には授業に加えて YouTube を活用しました。Time to Speak Russian というチャンネルがおすすめです。全ての動画に字幕がついていますし、声もかなり聴きやすいです。難易度もちょうどいいと思います。あと内容的にもかなり面白いです。ロシアの文化や生活についての話が多くて単純に興味深いのと、他の Субтест でも出てくるようなテーマに慣れることができます。
サンプル問題では、どれも語彙・文法は 60 分 165 問、読解は 50 分 20 問、聴解は 6 音源 30 問など、形式が揃っていたため本番も同じ形式なのだろうと思って臨むことができました。特に会話は、事前準備なしで短答の会話形式の部分と、事前準備ありで長文のスピーチ形式の部分からなるという特徴的な構成なので慣れておくといいでしょう。また、辞書使用の可不可も把握しておきましょう。
なお、Субтест の順番は人によって異なり、時間割は当日会場に行って初めてわかります。最悪いきなり会話とかになってもいいように心の準備をしておきましょう。
当日
会場は東海大学品川キャンパスでした。8月中旬の猛暑の中、駅から 20 分ほど歩く羽目になりました……
会場に着くと、まず試験会場と控室を案内されます。受験者が少ないので小教室です。座席は自由なので、聴解は音源に近い席を確保するといいかもしれません。
ここで初めて時間割を渡されます。見てみると、語彙・文法が 40 分と書いてありました。サンプル問題では 60 分だったので不思議に思いましたが、なんと文法・語彙は形式が変わり、40 分 100 問になっていたのでした。あとリスニングが 20 問になっていました。他の Субтест でも全体的に分量が少なく感じました。減る分には別にいいんですが、サンプル問題の形式が変わることがあるのを頭に入れておきましょう。
ちなみに、問題用紙には Вариант ○○ と書いてあったので、年度ごとにテストを用意するのではなく、何種類かのテストをローテーションしているのだと思います。問題用紙は回収されましたし。
印象的だったのは会話試験です。ロシア語ネイティブの試験官と1対1で面接することになりますが、サンプル問題からは流れが全く分からなかったので、なんだか新鮮でした(?)。
まず名前と国籍を言っているところを録音されます。1回リハーサルしてくれたので落ち着いてできました。次に会話形式の部分とスピーチ形式の部分のどちらから始めるかを選びます。選べるとは思っていなかったので驚きました。事前に決めておくといいと思います。
試験官の方はかなり優しかったです。フレンドリーに話しかけてくれましたし、話す事項が漏れていると指摘したりもしてくれました。ただ結構顔に出るタイプみたいで、私のロシア語が通じているときと通じていないときが割とはっきり分かりました……
全ての試験が終わったのは 16 時頃だったと思います。
語彙・文法、読解は手ごたえあり。作文と聴解はたぶん何とかなっていると思います。会話は結局対策を詰め切れずボロボロでした。合格点もらえるかな……
最後に
ТРКИ を受験される方は頑張ってください!力を出し切れることを祈っております。
私はもうしばらく合否がわからないまま悶々と過ごします。受かってますように~