高いとこ
子供の頃から高所恐怖症である。
小学生の時、後楽園ゆうえんちのアトラクションに乗った際に判明したのだ。
そのアトラクションに乗ると高いところまで連れていかれるのだか、あまりの高さに腰を抜かしてその場にへなへなと座り込んでしまったのである。
この出来事があってから、高い場所に上ることが苦手になってしまった。
高い場所に来ると体にいろんな異変が生じる。
・足がすくんでがたがた震える
・頭の中が真っ白になる
・心臓がドキドキする
原因を考えてみる。
1つは怖いと感じてしまうからである。
なぜ怖いと感じてしまうかというと、その場から下へ落ちてしまいそうな感覚に襲われるからである。
大抵の場所はそのようなことがないように、安全対策がきちんとなされているのだが、それでも怖いのである。その場から落ちてしまう自分を想像してしまう。
これまで高いところから落ちた経験があるわけでもないのだ。想像力が豊かすぎるということなのだろうか。
もう1つはとてつもない不安にも襲われるからである。特に高い建物にいるときに感じる。
原因は地に足がついていないということである。万事があったときにすぐに対応できないと思ってしまうのだ。体が宙に浮いているようで、フワフワしたような気分になってしまい、何とも気持ち悪い。
地に足がついていたところで対応できるかどうか怪しいのだが、高いところにいるよりはまだマシだと思ってしまう。
怖さと不安との2つの苦しみが同時に襲ってくるので、ひとたまりもない。
低くてもいいので、ふらふらしたり浮ついたりしないように、自分の足でしっかりと大地を踏みしめていないと安心できない。
その方が、自分に合った生き方のようにも思えるのだ。