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USED EP. を配信でリリースしました。
USEDという3曲入りのTechno EPを配信でリリースしたので、トラック制作と配信の意図について書きます。曲のリンクはこちら☟
USED EP - Gyazai Gyozo
収録曲
1. Used 9:09
2. (Another Glass of) Beer 10:00
3. Novel 10:00
Apple
https://music.apple.com/jp/album/used-single/1553817052?ls…
YouTube Music
https://music.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nfuVyRLurM5wm-o_xaCnUt6Jn-kCS8fkA
SP-303だけでつくりました。
今回、収録されている3曲はすべてBossのサンプラー、SP-3031台で一発録りで作りました。
昔からローファイテクノを作ってカセットテープに録りためていたのですが、今回はそこから気になる音をピックアップして、SP303にとりこみ、その音を組み合わせてベースのリズムを作り、そこからストーリーを展開していくというコンセプトで作曲しています。
基本的にSP303はサンプラーで、シーケンサー機能は付いていないので、演奏はすべてパターンをリアルタイムで押しながら組み合わせていく、という原始的な方法をとっています。
レコーダーのスイッチを押して作成したパターンを再生したら、リアルタイムで4拍ごとに音を足したり、エフェクトをかけたりして変化をつけていきます。
ブレイク部分はリズムに合わせて次のパターンを手で押して繋いでいき、失敗したら最初からやり直しという記憶力と即興性に頼った、手に汗握る方法です。
収録曲のモチーフについて
Usedは皮下脂肪ニコチン堂、Novelはスペイン文学、(Another Glass of)Beerhは、ノイズでミニマルテクノを作るというコンセプトのBeerという自分の曲から、リズムだけを取り出して参考にしています。そこにHAM Radioや、Jungle -o-Pekingといった曲からの音をサンプリングしたり。他にも全て自分の過去のテープテクノからいろんな音をサンプリングして使っています。
基本的には、1つ1つの音を足しながらリズムを展開し、定期的に訪れるブレイクで曲の展開が変わっていくというアイデアで作っています。
また、SP-303は作成したパターンを再生しながら外部の音を再生する機能があるので、どの曲も5分程したところで、ブレイクとして、元ネタのテープをバックで流してラストに向かうという変調展開を作っています。
トラックの構成について
同じリズムを使いまわしながらも違う音が足されて曲が展開していくというのは、リズムマシンベースの90年代テクノに対するオマージュであり、
ベースのモチーフを繰り返しながらもリズムや音が変わったり、場面が変わっていくというのはオペラでいうところのソナタ形式を意識しています。 また、タイトル曲のUsedのイントロはレゲエのドラムイントロを意識しています。
そして全体的に、机の引き出しに溜め込んだ自分の好きなネタ(音)だけを組み合わせて、それをページを捲るように次々と足していき、最後にもう終わったかな思うぐらいのというで後半から、急に新しいメロディーが入ってくるという全体の考え、そしてトラックが10分近い長編テクノという展開は、ケンイシイさんのFragments Of Yesterdayという曲からの影響と、レスペクトです。(聴いてもらえればわかりますが、個人的な尊敬としての影響であり、曲は全然違いますw。)
というわけで、タイトルのUsedは使い回し、使い古しの音。Novelは元ネタのスペイン文学というところから、小説の意味でテクノの展開を小説の脚本に重ねた長編テクノ、というところから来ています。(Another Glass of)Beerは、元ネタのBeerの続編ということで、もう1杯、おかわりという意味です。
配信した理由
ちなみにこれらの曲を制作したのは10年程前です。サンプラーにマッチするシーケンサーが見つからなかったので、結果的にサンプラー1台で作る、という体力勝負の作曲をしていますが、今はもうDAWでいいじゃんという考え方なので、GarageBandを勉強中です。
配信するなら、3分くらいの短い曲で、音質も出来るだけクリアものが良いと思うのですが、あえて10分近い長編テクノ、しかも音質のクリアでないロウテクノを配信するのは、単純に昔の自分にそれをプレゼントしたいからです。個人的にはSpotifyでこれがかかるというだけで面白いのです。
聴いてね〜。
それ以外の曲も気になった方は、Sound CloudやBandcampなども覗いていただければと。では、
https://soundcloud.com/gyazaigyozo
by Gyazai Gyozo. 2021.