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さくらみこさんの新曲「flower rhapsody」が最高な件
さくらみこさんの新曲「flower rhapsody」があまりにも素晴らしいので、個人的に特に好きなフレーズについて感じたことを書きます。
甘えていいんだよ
たまに 休むんだよ
しゃんと 咲くんだよ
大事なひとたちの傍で
「歌を聴いている人」に語りかけるのではなく、さくらみこさん自身への「鼓舞」と「決意」の言葉であるところがまず最高です。
特に、「しっかり」「美しく」ではなくて「しゃんと」咲くという歌詞が素晴らしいと思います。
「しゃんと」という言葉からは、「思い通りにならないことがあっても、自分の活動が誰かの心の支えになるなら勇気を持って活動し続ける」という確かな決意を感じます。
余談ですが、この曲は「この歌詞の部分だけ転調し、そのあとにすぐ元の調性に戻る」という少し珍しい構成です。この一風変わった転調は、自身への鼓舞と決意の一節にさらなる鮮やかさを加えているように感じます。
今も 迷うよ
今も 悔しいよ
でも わたし、わたしでよかったよ
「たまに迷うことはあるけれど」という程度ではなく、「今も」迷う、「今も」悔しい、という歌詞。
「そんなこともあるよね」と笑い飛ばせる程度のものではなく、心の底からの迷いや、本当に辛く、悔しい思いがあることが強く伝わってきます。
そんなに辛い思いをしていても、それでも「わたしはわたしでよかった」と歌っているさくらみこさん。
この言葉には、自身の活動が誰かにとって「優しさ」や「支え」となっていることが、彼女にとっての救いであり、そのことが自分自身を肯定するきっかけになっている、という意味が込められているように感じます。
さらに、その自己肯定が、さくらみこさんと関わる人たちにとっても救いとなっている。
この全てが鮮やかに表現され、聴く者に一気に押し寄せてくるような力強い歌詞だと思います。
その他
風に迷い 笑うひとひら
迷ったり悩んだりしながらも、笑顔を絶やさず活動するさくらみこさんを、「一枚(ひとひら)の桜」に例えた美しい表現。
わたしは なんだろう
誰かに なりたいばっかで
...自分が嫌いな 弱さが
誰かにとって 優しさだったり
...それが わたしのストーリー
「なりたい姿」を明確に持って、確信を持って進んでいるわけではない。
迷いながら進んでいくさくらみこさんの姿が映し出されています。
自分の中にある嫌いな部分や弱さがあっても、そのままの自分が誰かの救いになっているなら、それで良いと。
「それこそがわたしのストーリーなのだ」と、自他に向けて宣言する力強い歌詞だと感じます。
描き表せない思い出を
思うまま口ずさむ
わたしなりのラプソディ
「きれいにまとまっているわけではない」けれど、「語り尽くせないほど多くの思い出がある」という意味での「描き表せない思い出」。その思い出を、思うまま口ずさむことが、わたしなりの活動である、という歌詞です。
「夢みたいだね」ってさ
きっと君は思うでしょう
そうでしょう
わたしもそうだよ
最初にこのフレーズが出てくる際には「わたしもそうだよ」がありませんが、歌の最後に再びこの言葉が加えられることで、さくらみこさんの生き様が「一方通行の行い」ではなく、「周囲と共に歩んでいく温かみのあるもの」であると、より強く感じられます。
楽曲「flower rhapsody」についての情報
歌:さくらみこ
作詞:堀江晶太
作曲:堀江晶太
編曲:神田ジョン(from PENGUIN RESEARCH)
発売日:2024/09/25