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応援の輪の広がり           「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 NEXT SKY」感想

昨日劇場公開された「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 NEXT SKY」を鑑賞して来ました。

本記事では、筆者がこの作品から感じ取った制作陣が伝えたかったであろうテーマを綴りたいと思います。どうぞ気軽に楽しんでください!

以下、ネタバレ注意です!


「応援の輪の広がり」が1つのテーマであるのではないか

筆者は、本作品から「応援の輪の広がり」が1つの大きなテーマであると考えています。以下、この理由をOVA中のシーンやTVアニメオフィシャルBOOK1,2、TVアニメ1期2期のシーンと絡めつつ記述していきます。


そもそも応援とは?
結論:一歩踏み出すきっかけ


筆者は「応援」を一歩踏み出すきっかけと定義します。

なぜなら、オフィシャルブックの河村智之監督や脚本の田中仁氏によるコメントから、一歩踏み出すことを大切にしていることが読み取れるからです。また、TVアニメでも一歩踏み出すきっかけとなるシーンが多数描かれているからです。

河村「アイドルを応援することで元気をもらい、そこから自分自身が一歩踏み出すことができたらステキだね、というアニメを目指しました。」(TVアニメオフィシャルBOOK, p. 95.)

田中「美里はただ本を買っただけですが、その先どうなったかが重要ではなく、本を買っただけでも、彼女にとって大きな一歩を踏み出したと言えるのではないでしょうか。」(TVアニメオフィシャルBOOK2, p. 34.)

TVアニメ1期 第8話「しずく、モノクローム」

かすみがしずくを肯定してくれたことが、しずくが本当の自分を受け入れて自分をさらけ出せるようになりました。ここではかすみの「肯定」が応援であると考えています。

TVアニメ2期 第6話「”大好き” の選択を」

1人でキャパオーバーという問題を抱え込んで責任をとろうとしたせつ菜を、同好会メンバーや生徒会、他校のスクールアイドル達が一緒に解決策を考えたことが、せつ菜が"大好き"を開示するきっかけになりました。ここでは、「一緒に解決策を考えたこと」が応援であると考えています。

これらの根拠から、筆者は「応援」を一歩踏み出すきっかけと定義します。

※もちろん、他にも根拠はありますし、解釈は人それぞれです。


以下、OVAのテーマとして、「応援の輪の広がり」を感じた理由を述べていきます。


①歩夢と栞子がランニング中に会話するシーン


このシーンでは、せつ菜から応援された歩夢が栞子を応援するシーンとなっており、応援の輪の広がりと言えます。

ダイバーシティ東京の大階段の前で歩夢と栞子が会話します。歩夢はここでせつ菜のライブがスクールアイドルになる一歩を踏み出すきっかけになったことを語ります。
栞子は愛嬌が無く、自分にはスクールアイドルは向いていないのではないか。かといって、性格を直すのは難しいことを悩んでいると歩夢に伝えます。そこで、歩夢は気にしないでと声を掛けます。

このように、せつ菜から応援された歩夢が栞子を肯定し応援するシーンとなっています。

※歩夢の背中を押したのは侑でもあることは認識しております。


②栞子がアイラと2人で会話するシーンやライブシーン


このシーンは、薫子や同好会メンバーに応援してもらいスクールアイドルを始められた栞子が、アイラの背中を押すシーンになっており、応援の広がりと言えます。

TVアニメ2期7話で栞子は薫子や同好会メンバーが応援してもらった描写があります。


薫子「たくさんの生徒を、あなたを応援できる人になりたいと思ってる。」
~~~
栞子「私にできるでしょうか。」
せつ菜「大丈夫です。そばにいますから。」
侑「三船さんの中のトキメキ信じてあげて」
果林「やりたい気持ちがあなたにあるのなら、それだって十分適性なんじゃない。」(TVアニメ2期第7話)

以前応援された栞子が、今度はスクールアイドルを諦めようとしているアイラを、限界に囚われないことをステージで証明し、応援するのです。


③同好会メンバーがダイバーシティ東京の大階段に集まるシーン


このシーンでは、お互い応援し合ってきた同好会メンバーがアイラを応援します。

TVアニメ1期、2期を通して同好会メンバーはお互いの背中を押し合ってきました。とてつもない文章量になってしまうため細かいことは記述しませんが、そのようなメンバーたちが今度はアイラを応援するのです。

お互いを応援し合っている同好会がアイラを応援することによる応援の連鎖なのです。

※この点は同好会が同好会である意味にも繋がると思います。


④ファンの頑張りについてのメッセージ


本作品の終わりで流れた頑張りについてのメッセージは応援の輪が作品の中だけでなく、現実世界にも広がったことを表していると考えます。

本作品の終わりでは『【参加企画】「次はあなたの番!」あなたの頑張ったこと&頑張りたいこと報告会』で募集したメッセージやハンドルネームが公開されました。
まさに、現実世界にも応援の輪が広がっています。

オフィシャルBOOK2では河村監督は以下のように語っています。

河村「第13話では海外でのライブビューイング風景も盛り込みましたが、応援しあう人々の輪がどこまでも広がっていくことを表現したかった。それが、テレビの向こう側にも届いてほしいという気持ちもあって。アニメの世界だけではなく、現実世界にもその輪が広がっていってほしいという想いが、最後の侑の言葉で伝わるといいなと思っています。」(オフィシャルBOOK2, p 89.)

以上のことから、頑張りについてのメッセージは応援の輪が、現実世界にも広がったことを表していると考えます。


まとめ


「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 NEXT SKY」の1つのテーマとして「応援の輪の広がり」があると感じました。
理由としては
      
 ①歩夢と栞子がランニング中に会話するシーン
 ②栞子がアイラと2人で会話するシーンやライブ
 ③同好会メンバーが大階段に集まるシーン
 ④ファンの頑張りについてのメッセージ

以上の4つが挙げられます。
①~③のシーンは誰かに応援してもらった人が誰かを応援する構造、④については、作品の中というある意味 ”限界” を超えた応援の輪の広がりが感じられます。

人それぞれ解釈が違って良いと思いますし、筆者の感想も1オタクの戯言に過ぎません。


所感


ここまで読んでくださった皆さん、駄文に付き合ってくださりありがとうございました。

筆者は、とある配信者の虹ヶ咲TVアニメ2期の感想動画を見て、虹ヶ咲をより ”しっかり” 見ようと思うようになりました。
これまで、気楽に楽しんでいましたが、問題提起しながら見ることがこんなにも面白いのだと知ることができました。本当に感謝しております。

今回、この記事を執筆しようと思ったのも、虹ヶ咲のOVAを観て”トキメキ”を感じたからです。

作中のスクールアイドルたちが自分の”好き”を表現している姿に活力をもらい、初めて記事を作成しました。
これぞまさに ”虹ヶ咲” ですねw

今、読み返してみるとファンブックの記載が作中で表現されているかの確認作業のようですね……

繰り返しになりますが、ここまで読んでいただきありがとうございました!








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