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発信することについて

私はヒルシュスプルング病により0歳で大腸(結腸)と小腸の一部をとっています。

今回は、私がこの病気についてSNSで発信するようになった経緯と、発信している中で感じていることを書いてみます。
ヒルシュスプルング病の内容というわけではなくただの雑感なので、軽く読み流していただければと思います。

【発信の経緯】
40代中盤になって、急におなかの機能が弱くなってしまい、食欲がなくなったり疲れやすくなったりしました。
いちばんダメージの大きかったのが便漏れです。なぜか毎晩のように明け方に粗相してしまい、十分な睡眠もとれなくなってしまいました。
体力的にもこたえましたが、精神的なショックの方が大きく、この先どうなってしまうのだろうと悲観していました(今は薬でコントロールがつき、問題なく過ごせています)。

それまでは、大人になってからの自分は健康でむしろ体力には少し自信があるくらいに思っており、疲れていても運動したり、人より少しお酒が強いことや睡眠時間が短くても元気だったりすることを誇らしく思ったりしていました。
まったくもってアホらしいですが、今考えると、本当は病気で体が強くないという劣等感が潜在的にあったのに、それを否定したい、弱く見られたくないという気持ちが強かったのかもしれません。
おなかにハンデがある現実に向き合うのを完全に避けていました。

しかし、そのおなかの不調をきっかけにいろいろ考えるようになりました。
今までなんでつっぱっていたのだろう、なんでおなかが弱いことを隠していたのだろう、なんで薬を嫌がっていたのだろう…これから歳をとるにつれてもっとトラブルが出てくるだろうに、このままでいいのか、と。

同時に、こういう珍しい病気があるんですよ、実はいろいろ苦労してきたんですよ、ということを誰かに聞いてほしい、知ってほしい、モヤモヤを吐き出したいという思いが強くなりました。
そこで思い立ったのがSNSでの発信です。

私の子どももそうですが、若い世代はSNSを当たり前に使いこなし、生活の一部にしています。
一方、私の世代になるとSNSはやる人とやらない人がはっきり分かれている印象で、私は後者でした。単によくわからなかっただけで敬遠していましたが、新しいことを始めるのをめんどくさいと感じるのはまさに脳の老化ですね。

しかし、自分の思いを知ってほしい、という欲求を満たすにはこれ以上のツールが思い当たりません。恐る恐るやってみることに。

【発信の効果】
まずnoteを書いてみて、遅ればせながらX(Twitter)でも投稿してみて、と始めてみました。

発信する以上、この病気のことを改めて調べるようになりました。これまで自分の病気でありながら知らなかったことが山ほどありました。治療法もどんどん進歩しているし、知らない薬もたくさん出ていました。
そして何より、この病気で苦しんでいる人、闘っている人、お子さんのケアを一生懸命続けている人がたくさんいるんだということも知りました。
文字どおり、世界が広がった感じがしたのです。

そして、書くという行為でなぜか自分が癒されていることに気づきました。
書いたからといって病気が治るわけでもお金が入るわけでもないのですが、何か自分の中の膿が出ているという感じもしますし(きれいな表現ができなくてすみません)、元気づけられる気もしています。
こういうのを、心理学で何とか効果というのを聞いたことがあるけど忘れてしまいました。

何にせよ、これからも発信を続けていきたいですし、自己満足のためだけでなく同じ病気の人の何らかの役に立てたらうれしいです。

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