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マイナーな病気「ヒルシュスプルング病」

ヒルシュスプルング病は、ものすごくざっくり言うと「生まれつき大腸の神経がなくて便が出せない病気」です。
大腸のどこまでの範囲に神経がないかは人によって違いますが、いずれにせよ神経がない部分は使い物にならないため手術で切除するのが原則です。
様々な病型があり様々な術式があり、重症度も人それぞれです。

詳しい説明や正確な情報は、日本小児外科学会や難病情報センターなどのサイトに載っています。

ヒルシュスプルング病を患った人や家族が困ることのひとつは、この病気の認知度の低さではないでしょうか。
ヒルシュスプルング病と聞いてどんな病気かすぐわかる人はほとんどいないと思います。
病名からはどこのどういう病気か想像がつきません。ちなみに、ヒルシュスプルングは人名で、デンマークの小児科医のようです。
まず言いにくい。覚えにくい。「ヒルシュスプング」と間違って書かれることもあります。
病院を受診して既往歴にこの病気を書いても、看護師にはわからないと言われるかスルーされます。

実は私は看護師なのですが、看護学校でもこの病気について勉強したことはありません。小児科の教科書にほんのちょこっとだけ載っていました。国家試験の問題には出たことがあるのかないのか。
大腸の病気といったら大腸(直腸)癌、潰瘍性大腸炎、クローン病、あと近年注目されている過敏性腸症候群あたりがメジャーでしょうか。他にも覚えなくてはいけない病気が山ほどある看護学生にとっては、ヒルシュスプルング病はすぐにはじかれてしまいます。

とにかくもマイナーな病気で説明が面倒なので、私はこの病気で大腸(結腸)を全部とってしまっているということをこれまで他人に言ったことがほとんどありません。
心のどこかで「言ってもわからないだろうな」なんてひねくれていた部分もあります。
でも、いろいろ心境が変わってきたこともあって、今回noteにつづっていこうと思いました。
大腸がないことによる困りごとや感じること、これから少しずつ書き進めたいと思います。

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