あれは『ガレット・デ・ロワ』だったのか
ごく最近フランス伝統菓子『ガレット・デ・ロワ』を知ったけど、当時から知ってれば状況は変わったかもしれない…。
その当時とは昭和の昔、訳あって(男はほぼいなかった)料理教室に通っていて、ある日『アップサイドダウンケーキ』を習い、試しに自宅で作ったものを会社に持って行き、同僚達に(迷惑にも)振る舞った。
作り方としては、習った事を踏まえつつレシピに忠実に頑張ったけど、食べてもらった人たちの中に、予想外に上司まで含まれていた事が、その方が何やら怒って来られた事で知った。
苦情の理由は、当然そんな事に一々触れないレシピ頼りで作った結果、缶詰のチェリーの種を抜かずに混ぜ込み、後で気付いて仲間には伝えたけど、その方はそれを知らずにかじって歯を痛めた、との事だった。
上司に誤って『(固い)タネ入りケーキ』を食べさせてしまっての謝罪と言う、一生に二度とないだろう体験をした格好だけど、今だったら「それはガレット・デ・ロワのフェーブ(隠し玩具)ですよ」と言い訳できたらしい。
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