ゆるく応援!プロ野球【上】プロ野球ファンの生活は、面白い。

プロ野球(日本プロ野球、通称NPB)が、先月末開幕しました。
WBCなどで野球に興味を持ち、プロ野球みてみようかな?でもわからないことが多いな、という方。

プロ野球ファン歴10数年の私の、プロ野球をゆるく深く応援するスタイルを、こちらで【上】【下】2回にわたりご紹介します。斜め読みして、なんとなく「楽しそう」と思ってもらえたら、とてもうれしいです。

【ぱん様】
画像をカバー画像として使用させていただきました。ありがとうございます。大好きな楽天ホーム球場の画像、とても素敵です!


私のプロ野球観戦歴

昭和の頃の、子ども時代。毎日テレビでやっていた巨人戦をほぼ強制的にみて、ルールと選手(現役時代の原さんやクロマティ選手など)を自然に覚えました。
私と同世代の方々は、この「原・クロマティ時代」でプロ野球観戦歴が止まっている人も多いのではないかと思います。私も長らく同様で、自分と近い世代の松井秀喜選手、イチロー選手、松坂大輔選手などのNPB時代(平成初期~中期)も、あまり野球に興味がありませんでした。

そんな私がプロ野球好きになったのは、10数年前、首都圏から宮城に引っ越してから。「地元に球団があるっていいな」と思い、時々、東北楽天ゴールデンイーグルスの試合をテレビで観るようになりました。

今は亡き知将・野村監督のもと、新興の弱小球団が奮闘する姿を日々観ているうちに、野球を観ることがどんどん面白くなりました。そして、派手さはないけど親しみの持てる選手たちが、気づけば大好きになっていました。

その後、ありがたいことに日本一なども経験し、かと思うとリーグ最下位の年もあり。いい時も悪い時も、常にゆるーく楽天を応援しながら、気がつけば10数年がたちました。

プロ野球を楽しむために、必要なこと

贔屓チームを作ろう

野球観戦を楽しむことは、贔屓チームなしには成立しにくいと思います。高校野球も、地元など応援している高校が負けてしまったら、観るのをやめる人が多いのでは?(私はそうです)
WBCも、皆が侍ジャパンを贔屓チームとして応援していたから、あれだけ日本中が盛り上がりました。

一部の、野球そのものが大好きな人は違うのかもしれません。でもこれからプロ野球を観てみたい人は、やはりどこか贔屓チームがあった方が、観戦が断然面白くなると思います。

どんなチームがあるのか

NPB球団一覧 ※2022年シーズン順位順

パシフィック・リーグ(パ・リーグ)
【オリックス・バファローズ】
 本拠地:京セラドーム大阪(大阪市)
【福岡ソフトバンクホークス】
 本拠地:福岡PayPayドーム(福岡市)
【埼玉西武ライオンズ】
 本拠地:ベルーナドーム(埼玉県所沢市)
【東北楽天ゴールデンイーグルス】
 本拠地:楽天モバイルパーク(仙台市)
【千葉ロッテマリーンズ】
 本拠地:ZOZOマリンスタジアム(千葉市)
【北海道日本ハムファイターズ】
 本拠地:エスコンフィールドHOKKAIDO(北海道北広島市)

セントラル・リーグ(セ・リーグ)
【東京ヤクルトスワローズ】
 本拠地:明治神宮野球場(東京都港区)
【横浜DeNAベイスターズ】
 本拠地:横浜スタジアム(横浜市)
【阪神タイガース】
 本拠地:阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)
【読売ジャイアンツ】
 本拠地:東京ドーム(東京都千代田区)
【広島東洋カープ】
 本拠地:MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島(広島市)
【中日ドラゴンズ】
 本拠地:バンテリンドーム ナゴヤ(名古屋市)

プロ野球メモ ©kasumi

チームはセ・パ6球団ずつ。これは、昭和の頃から変わりません(チームはだいぶ変わりましたが)。

どのチームを応援するか

その中で、どこを応援するか。私と同じように、地元や近い地域の球団を応援するのが、やはり王道だと思います。自県の球団なら地元メディアが優先的に取り上げるので、得られる情報量も違います。スポーツニュースでは必ず地元球団の試合結果を放送するし、活躍中の選手のインタビューなどもよく観られます。

地元といわれると「自分には関係ない」と思いがちな、首都圏の方々…
首都圏には、5つもの球団があります。セ・リーグは巨人・ヤクルト・横浜DeNA。パ・リーグは西武・ロッテ。これらはプロ野球ファンの間では、まとめて「在京球団」といわれています。

ファンの多さ、球場の盛り上がりなどをみると、伝統の巨人軍は別格ですが
近年成績のよいヤクルト・横浜も、今とても盛り上がっているように思います。西武・ロッテは、球場が若干都心から離れているのが不利ですが、もちろん負けていません。このパ2球団は、応援がとてもかっこいいです。

在京球団に関しては、地方球団のようなローカルメディアによる情報の利、というのはあまり期待できません。でも今はどこの球団もSNSや動画チャンネルがあり、フォローすればいろいろ情報は得られるので、問題ないでしょう。
それよりなんといっても首都圏は、現地観戦する上での地の利があります。ホームゲームだけでなく、ビジターゲームの多くを、近くで観に行けるのですから。
首都圏の方はぜひ在京球団、チェックしてみてください。

もちろん、地元にこだわらず、今回のWBCでファンになった選手など、推し選手のいる球団を応援するのもいいと思います。WBCで活躍した選手の多い球団はファンが増えて、今シーズンいっそう盛り上がるかもしれません。

シーズンのスケジュール

公式戦(ペナントレース)とは。

【プロ野球公式戦】
リーグの優勝チームに優勝旗(ペナント)が贈られることから、通称ペナントレースと呼ばれる。
公式戦は、計143試合(2023年シーズン)。
3月末から10月初旬まで、全てのチームとホーム&ビジター、対等な試合数で戦えるよう、年間スケジュールが決まっている。雨天などで中止の場合は予備日に試合を行う。

プロ野球メモ ©kasumi

相手方のホームはサッカー風に「アウェイ」と言う人もいますが、プロ野球では「ビジター」というのが正解です。

シーズン全体のスケジュール

【シーズンスケジュール(2023年)】
開幕
3月末~5月 →通常公式戦
5月末~6月中旬 →セ・パ交流戦
6月下旬~7月中旬 →通常公式戦
前半戦終了
7/19~20 オールスターゲーム
後半戦開始
7月下旬~10月初旬 →後半戦(通常公式戦)
公式戦終了、リーグ優勝チーム決定
10月中旬 →CS(クライマックスシリーズ)※説明後述
10/28~ →日本シリーズ、日本一決定

プロ野球メモ ©kasumi

5~6月にセ・パ交流戦があるのと、7月にオールスターがある以外は、基本的に淡々とリーグ内で試合が続きます。オールスターを挟んで前半・後半戦と分かれていますが、特に何かが変わるわけではありません。

セ・パ交流戦は、普段対戦しない別リーグのチームと対戦するので、新鮮味があって面白いです。以前はもっと長い期間行っていたのですが、徐々に短くなり、現在は各チームと3試合ずつ(いわゆる「1カード」ずつ。「カード」の説明は次項「プロ野球ファンの日常」を参照)、どちらかのホームで行うことになっています。

ポストシーズン(CSと日本シリーズ)

10月に公式戦が終了し、CS(クライマックスシリーズ)が行われ、勝ち抜いたチームが日本シリーズで対戦し、日本一が決定します。
公式戦と日本シリーズの間に行われるCS(クライマックスシリーズ)。創設から十数年、いろいろ物議をかもしている制度です。

【CS(クライマックス・シリーズ)】
CS(クライマックスシリーズ)は、2007年に始まったポストシーズンゲーム(前身の「パ・リーグプレーオフ」は2004年開始)。
セ・パ各リーグ公式戦で1~3位だったチームが改めて対戦し、日本シリーズ出場権を争うもの。つまり、公式戦で優勝しても、これで負けると日本シリーズには出られない。
公式戦順位により、開催地や勝利数のアドバンテージなどのハンデはつくものの、公式戦2,3位チームが日本シリーズに進出する例も過去には多く(特に2位チーム)導入時から長年是非が問われている。
しかしながら、優勝が難しくなったチームのファンが「なんとか3位に入ればCSに進出できる」ということが応援のモチベーションになることも多く、なんだかんだ言ってCSがないと面白くない、というプロ野球ファンが多いため、今日まで存続しているものと思われる。

プロ野球メモ(CSについて、超個人的見解含む)©kasumi

「なんだかんだ言ってCSがないと面白くない、というプロ野球ファン」とは私のことでしょうか?
だって、目標が日本シリーズ(優勝)しかなくなっちゃうと、成績次第じゃ8月くらいから消化試合状態・・・なんてこともあって。よほどの常勝球団でない限り、CSはあった方がよいのではないか、と個人的には考えています。リーグ優勝した時だけは「CSいらない!」と思うんですけどね。

プロ野球ファンの日常

予備知識

【公式戦 試合開催日】
公式戦は通常同じチームと3連戦、ホームかビジターどちらかの球場で行われる(2連戦のこともある)。この2,3戦のひとまとまりが「カード」と呼ばれる。
月曜日は休み、火木土で1カード、金土日で1カード、というのが一番典型的なスケジュール。

【公式戦 試合開催時間】
平日はほとんどがナイトゲーム(18時開始)。地方球場や季節などにより、早まることもあるが、基本は18時開始。土日はデーゲーム(13時または14時開始)がほとんど。子どもの夏休み期間は、土日もナイトゲームを行う球団が多い。
終了時間はもちろん未定だが、3時間以上かかる試合が多い。長いときは5時間ほどになることも。延長は12回までで、決着がつかない場合は引き分けとなる。

プロ野球メモ ©kasumi

【プロ野球の公式戦を家で観戦するには】
地上波テレビでの中継は極めて不定期なので、あまり期待できない。
(ローカル局では、土日のデーゲームなどを放送することがある)
BS放送ではNHKBSで中継することが多いが、特定の球団を安定的に放送するわけではない。
全試合を観戦するには、CS放送(スカパーまたはJ-COM加入で観られる)またはネット配信を利用することが必要。
※ここでは視聴方法に関する詳しい説明は省略。「プロ野球ライブ配信」などのキーワードで検索してみてください

プロ野球メモ(観戦手段について)©kasumi

プロ野球ファンの日常

①とにかく毎日、テレビ(スマホ、タブレット)をつけて観る。出先では、スマホの速報でチェックする
②よかった試合は、スポーツニュースなどで何度も反芻する
③順位に、一喜一憂する
・・・以上です。

とにかく家にいるときは観る。というかつけっ放しにしておく。じっと観続けることは、難しいです。特にナイトゲームだと、18~21時頃は夕食の準備、お風呂など、一番バタバタした時間帯です。なのでつけておくだけ。

もちろん観られるときは、ゆっくり観ると面白いのですが。
試合やチームのことはもちろん「この解説者面白いな(うるさいな)」「このチームの応援かっこいいな」など、いろいろなことに気づきます。

ちゃんと観られなくても、大丈夫

私の場合は、子どもが生まれる前は大画面テレビで、割としっかり観られたのですが、今はダイニングの小さなテレビで観ています(大画面のテレビは子どもの観たいもの優先なので…)。ちなみに我が家はJ-COM。もしネット配信を利用するとしたら、スマホかタブレットをキッチンに置いて観るのだろうと思います。
バタバタしているし小さいテレビなので、細かいことはわかりませんが、どちらかに点数が入ったなど、試合の趨勢はなんとなくわかります。

5回裏の後に試合前半のハイライト、試合終了後に全体のハイライトをやるので、再度観たいものはそれでチェックします。
それも観られなかったとき、観たけどいい勝ち方だったのでもう一度観たい!というときは、スポーツニュースです。
地上波のものは、かなり端折って伝えられるのであまりおすすめできません。スカパー・J-COMの方はCS放送「フジテレビONE」の「プロ野球ニュース」をおすすめします。1時間かけて、その日のプロ野球全試合を伝えてくれます。1試合あたり10分前後という丁寧さ。

順位よりも(?)大切なこと

「③順位に、一喜一憂する」についてはファンとしては当然なのですが、ひとつ大事なポイントがあります。
実はシーズンの序盤は、順位にあまり意味はありません。大事なのは、トータルの勝敗数が「勝ち越し」なのか「負け越し」なのか。どれくらいの勝ち越し、負け越しなのか。

俗に、勝ち越し数は「貯金」、負け越し数は「借金」といわれます。スポーツニュースでよく「5連勝で、貯金3になりました」などと言っているのを聞きませんか。
常に貯金状態で行けていれば、例え順位が下でも見込みはあります。
特に、前半戦終了時に貯金なのか借金なのか、は重要です。この時点で借金が多いと、後半戦はなかなか厳しいです。

長丁場でダレがちですが、そういう目で順位表をみると、なんとなく状況が読めてきて面白いです。

それでは、【上】はこの辺で。
【下】では、現地観戦やシーズンオフのお楽しみについてお話しますので、ぜひご覧ください!
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

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